2021年度 中部支部 第1回研究会

2021年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第1回研究会
日時:2021年10月17日(日)13時30分より
会場:名古屋芸術大学東キャンパス1号館7階アセンブリーホール
(〒481-8503 愛知県北名古屋市熊之庄古井281番)
中部支部会員はオンラインによる視聴可能(予定)

・発熱、咳などの風邪症状がある方は、ご来館をお控えください。
・新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、手指消毒にご協力ください。
・マスクの持参及び着用をお願いします。

◎研究会スケジュール(予定)
13:15 –  第1回研究会 受付開始
13:30 –  開会あいさつ
13:35 – 14:35 研究発表(2件)
休憩
14:50 – 15:50 招待講演(1件)
15:50 – 16:20 ディスカッション
16:20 − 16:50 施設見学
16:50 –  閉会あいさつ


17:00 –  支部総会
(研究会終了後に開催)

◎招待講演
アナザーサイト──ギャラリーと生活空間をつなぐディジタル・アーカイヴ
茂登山 清文氏、遠藤 麻里氏

要旨:
私たちは,さまざまなモノに絶え間なく眼をむけ,情報を得て,日々を過ごしている。だが,見るという当たり前の行為について,どれほど意識し,理解しているだろうか?発表者らが取り組んできたヴィジュアルリテラシーは,見る対象はもとより,見る行為そのものに関する学際的な研究領域である。今回の企画「アナザー・サイト」では,現在,急速に一般化しつつあるイメージのオンライン観賞の課題のひとつである,見ることの「希薄化」をテーマとしている。見ることに特化したギャラリー空間と,日常的な生活空間とをつなぐことで,目の前に実在する物と,彼方にあるものを「見る」想像力について考えてみる。プログラムの組立てにあたっては,ACRL(大学・研究図書館学会)による「効果的に見つけ、解釈し、評価し、使い、つくりだすこと」を参照するとともに,ディジタル・アーカイヴの表現手法として,インフォメーショングラフィクスを試みた。

茂登山 清文(もとやま きよふみ)氏 プロフィール
名古屋芸術大学芸術学部特任教授 専門は,情報デザイン・視覚文化・ヴィジュアルリテラシー。建築論を学んだ後,主にアートとデザインをフィールドに活動。現在は,見ることについて実践的に思考するとともに,「芸術としての教養」教育に取り組んでいる。共編著に『情報デザイン』放送大学教育振興会,『ヴィジュアルリテラシー スタディーズ』中部日本教育文化会ほか。

遠藤麻里(えんどう まり)氏 プロフィール
金城学院大学国際情報学部講師 専門は情報デザイン・電子社会デザイン。社会の中の情報をICT技術を用いて、いかに見せ、応用するかについて研究を行う。「都市風景写真の活用とヴィジュアルリテラシーへの応用のためのアプリケーション開発」など。



◎交流空間「TERA」の見学(谷野大輔氏)
名古屋芸術大学東キャンパスに,ギャラリー「Art & Design Center East」,カフェ「Akkord」などからなる交流空間「TERA」が,2020年11月にオープンした。プロジェクトのコンセプトと経緯,学生参加などについて説明した後,施設を訪れ使われている椅子のコレクション,「アナザー・サイト」の展示を見学する。


◎研究発表(2件)
エストニア芸術アカデミーのアニメーション演習を反映させた「構成的思考」による物語の作り方
有持 旭 会員(近畿大学 准教授)

要旨:
プリート・パルンは母国エストニアだけでなく世界的に著名なアニメーション作家であり、多くの国の大学で教鞭を執ってきた。中でもエストニア芸術アカデミー(EKA)作品は国際映画祭で高評価を維持している。これまで日本国内でもエストニア作品の批評や論考を読む機会は幾度かあった。私の博士論文や紀要論文もそれらに含まれる。作品や作家を通してエストニア・アニメーションが紹介され論じられてきたわけである。
本発表では、作家であり大学教授であるパルンがどのようにアニメーション制作を指導してきたのか、そのノウハウを物語の作り方に注視し解説する。そしてその例としてパルン作品やEKA作品を見ていく。想像力とは何か。調和と緊張。思考を構成的にする。バラストを取り除く。こうした制作プロセスは風刺画家だったパルンのキャリアだけでなく、モスクワ・タルトゥ学派から継承されているエストニアの記号論とも関係してくるように考えられる。

「『ストリーミング・ヘリテージ|台地と海のあいだ』の報告
ー1989年以降の名古屋におけるメディア・アート / メディア・デザインの水脈とともに

吉川 遼 氏(名古屋文理大学 助教)
秋庭史典 氏(名古屋大学 教授)
伏木 啓 会員(名古屋学芸大学 教授)

要旨:
『ストリーミング・ヘリテージ|台地と海のあいだ』は、2020年度に企画されたアートプロジェクトである。3年度にわたって実施予定であり、1回目は2021年3月に行われ、2回目は2021年11月に行われる。「メディア=コンシャス/メディアへの意識」をテーマに、名古屋城と港をつなぐ堀川に隣接する産業・歴史遺産を利用して、国内外のアーティストによるインスタレーションやパフォーマンスを展示・上演し、研究者やアーティストを招いてのトークイベントも行われる。
本発表では、3月に実施したプロジェクトの報告とともに、世界デザイン博(1989年)や名古屋国際ビエンナーレ/ ARTEC(1989-97)より現在まで脈々とつながる名古屋におけるメディア・アート / メディア・デザインの水脈を視覚化する計画について説明する。

◎補足情報
日本映像学会中部支部 幹事会
※幹事メンバーのみ
12:45-13:15

◎会場へのアクセス(名古屋芸術大学東キャンパス)
http://www.nua.ac.jp/outline/access/index.html
*名鉄犬山線「徳重・名古屋芸大」駅より東へ徒歩10分
*車で来場する場合は会場1号館北側の来客駐車場に停めてください
(許可申請・記名の必要はありません)
東キャンパスマップ
https://www.nua.ac.jp/campuslife/campus/east/

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