2016年度 中部支部 第2回研究会

Posted in 研究会 on 11月 23rd, 2016 by admin – コメントは受け付けていません。

2016年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第2回研究会 

日時:2016年12月03日(土)14:00〜17:15
会場:椙山女学園大学 星ヶ丘キャンパス 椙山女学園大学文化情報学部棟 319室
(〒464-8662 名古屋市千種区星が丘元町17番3号)
※アクセスの詳細は、文末に記載しています。

◎スケジュール
-14:00〜14:05:開催校挨拶
-14:05〜15:35:ご講演:土肥悦子氏((有)シネモンド代表 / こども映画教室代表)
休憩
-15:50〜16:15:研究発表:王温懿氏(名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程)
-16:20〜16:45:研究発表:今井瞳良会員(茨木市立川端康成文学館学芸員)
-16:50〜17:15:研究発表:伊藤明倫会員(名古屋市立大学研究員)+高橋一誠氏(筑波大学研究員)

-研究会終了後:懇親会

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◎ご講演

街とこどもと映画~映画の力が街と人を育てる~
土肥悦子氏|(有)シネモンド代表 / こども映画教室代表

要旨:
①映画がスクリーンにかかるまでの、制作配給興行の流れの話、および宣伝の話
②地方におけるミニシアター設立および運営の話
③小学生を対象に、さまざま映画に関するワークショップを開催し、また、シンポジウムや学校とのコラボレーションなどを実践している、こども映画教室の活動および、映画教育についての話

映画配給興行会社の「ユーロスペース」で映画の買付け、宣伝を担当し、レオス・カラックス、アッバス・キアロスタミ監督などの作品を手がけた経験をもとに映画の配給、宣伝の話をします。また、1998年に石川県金沢市に開館したミニシアター「シネモンド」の開館の話やその後18年つづく運営の話をし、2004年から始まった「こども映画教室」について、実際にこどもたちが制作した映画や、メイキング映像とともに活動についてお話をしたうえで、海外における映画教育、そして日本における映画教育、こども映画教室のめざす映画教育についてもお話できたらと思います。

土肥悦子(どひ えつこ)氏プロフィール
東京都出身。ミニシアターブーム全盛期の1989年に映画配給興行会社・ユーロスペースに入社し、イランのアッバス・キアロスタミ監督などの作品の買付け・宣伝を担当。95年結婚を機に退職し、石川県・金沢市に転居(01年より東京都在住)。98年、ミニシアター「シネモンド」を開館。2004年より金沢にて「こども映画教室」を企画・プロデュース。13年4月、任意団体「こども映画教室」を設立。2015年日本映画ペンクラブ奨励賞受賞。http://www.kodomoeiga.com/

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◎研究発表(3件)

東映ポルノと女性――1970年代の日本映画とジェンダー・ポリティクス
王温懿(おう おんい)氏|名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程

要旨:
映画史において70年代の日本映画における二大テーマが暴力とセックスであったことは、すでに論じられている通りである。だが、これまでの研究では、東映ポルノは単なる大衆娯楽映画として見なされ、その研究的価値が看過されてきた。実際には、東映ポルノは、暴力と性を融合させる、戦うポルノ女優の身体を表象している点で、ジェンダー・ポリティックスに関わる重要な問題を提起している。

本発表では、当時の映画産業的な背景と社会的な背景を考察した上で、70年代の「表現の自由」論争の論理を明らかにしながら、東映ポルノが父権社会の歴史において無化される力学がいかに発生してきたのかを論証する。さらに、70年代のウーマン・リブが掲げた「性の解放」に対して、東映ポルノが重要な材料となり得る可能性がありながら、それが見過ごされてしまったことを検証する。東映ポルノを仔細に分析すると、家父長主義的な性的規範に対して異議を申し立て、自己と他者の関係性を見直し、自身の性的主体性を自覚する女性像がそれらの作品群の表象上の特徴として明らかにできるが、この女性像が示唆する重要な問題が70年代のリブ派フェミニズムでは看過されてしまっていた。

境界を越える音ーー『クロユリ団地』の音響をめぐって
今井瞳良会員|茨木市立川端康成文学館学芸員

要旨:
日活創立100周年記念作品としてオリジナル脚本をもとに製作されたホラー映画『クロユリ団地』(中田秀夫監督、2013年)は、前田敦子演じる二宮明日香が口ずさむ鼻歌がそのままエンディング曲へと繋がっていき、幕を閉じる。このメロディは、タイトルがインサートされる冒頭をはじめ、作中で何度も流れるメインテーマであるが、通常映画音楽は物語世界外に属しており、物語世界内の明日香にこのメロディは聞こえていないはずである。聞こえていないメロディを明日香が口ずさむことによって、物語世界の境界が曖昧になっているのだ。
本発表では、ミシェル・シオンが提起した音響の三分法である「イン」(音源が物語世界内にあり画面内に位置している音響)、「フレーム外」(音源が物語世界内にあり画面外に位置している音響)、「オフ」(物語世界外の音響)に基づいて、『クロユリ団地』における音を分析する。作品の主な舞台となる団地において視覚・聴覚の物理的な境界となるコンクリートの壁を使った音の演出や、物語世界の境界を曖昧にするメロディなどの音響設計における明日香の位置付けを通して、Jホラーにおける女性表象を検討してみたい。

作品「syncdonII」について
伊藤明倫会員|名古屋市立大学研究員
高橋一誠氏|筑波大学研究員

要旨:
体験型インスタレーション作品「syncdonII」について発表する。
体験者の心拍同期現象を意図的に誘導する事で成り立つ本作品が、どのような考えで生まれたのか、システムとコンセプトの両軸から解説する。

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◎会場へのアクセス
星ヶ丘キャンパスまでは、地下鉄東山線「星ヶ丘」下車、6番出口より徒歩5分です。
http://www.sugiyama-u.ac.jp/daigaku/shisetsu/map_hoshigaoka.html
上記リンク先のC棟(文化情報学部棟)になります。
正門からアーチをくぐって突き当たり、右手階段を登り、右手の校舎、3階です。

以上

2016年度 中部支部 第1回研究会

Posted in 研究会 on 9月 16th, 2016 by admin – コメントは受け付けていません。

2016年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第1回研究会

日時:2016年10月08日(土)14:30〜18:00頃
会場:情報科学芸術大学院大学(IAMAS)ソフトピアジャパンセンタービル4F ホールA
(〒503-0006 岐阜県大垣市 加賀野4丁目1−7)

◎スケジュール
 -14:30-14:35 開催校挨拶
 -14:35-15:00 研究発表:赤羽亨会員、池田泰教会員、小川圭祐氏、田中翔吾氏
 -15:05-15:30 研究発表:洞ヶ瀬真人会員
  休憩
 -15:45-17:15 ご講演:水野勝仁会員
 -17:15以降 支部総会

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◎ご講演

GUIの歪み
水野勝仁会員(甲南女子大学講師 / ネットアート, メディアアート, インターフェイス研究者)

要旨:
写真家の小林健太は自らを「GUIネイティブ」と呼び,「自分が何かと接する時に,その間に何かフィルターが介入していて,歪みが生じている.そういう状況に慣れきったような感覚」があるという.小林が言うように,デスクトップメタファーからフラットデザイン,マテリアルデザインといった流れをもつGUIは,物理世界の再現を目指すわけではなく,その構造のみを取り入れた独自の世界をディスプレイに展開してきたと考えられる.GUIを操作し続けるヒトには,物理現象に還元できない表象がつくる物理世界を裏切るような歪んだ感覚が蓄積してきた.「ポストインターネット」と呼ばれた状況以後,この蓄積された感覚が閾値を越えて,作品として現われ続けている.今回の発表では,GUIによる歪んだ感覚を示すふたりのアーティストを取り上げる.ひとりは先述の小林であり,もうひとりはベクター画像の特性を活かした作品をつくり続けるラファエル・ローゼンダールである.小林とローゼンダールの作品を通して,GUIの歪みを示していきたい.

水野勝仁氏プロフィール
1977年生まれ.甲南女子大学文学部メディア表現学科講師.メディアアートやインターネット上の表現をヒトの認識のアップデートという観点から考察しつつ,同時に「ヒトとコンピュータの共進化」という観点でインターフェイスの研究も行っている.主なテキストに「モノとディスプレイとの重なり」(MASSAGE MAGAZINE),「メディウムとして自律したインターフェイスが顕わにする回路」(ÉKRITS)など.

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◎研究発表(2件)

3Dスキャニング技術を用いたインタラクティブアートの時空間アーカイブ

赤羽亨会員(情報科学芸術大学院大学 准教授),池田泰教会員(名古屋造形大学 非常勤講師),小川圭祐氏(東京工芸大学 助教),田中翔吾氏(情報科学芸術大学院大学 M2)

要旨:
本研究は、インタラクティブアート作品を題材に、作品と鑑賞者の間に生じる様々なインタラクションを、3Dスキャニング技術を用いて記録する手法を確立し、それを以って、時間軸を持った空間情報アーカイブ=「時空間アーカイブ」を開発することを目的とする。
これまで3Dスキャニング技術のアーカイブへの応用は、考古学、博物館の所蔵品アーカイブ分野で試みられてきた。それらは形状の保存を主な目的としてきたが、本研究では、時間的変化を扱うため、時間軸を持った空間情報を取得する装置の開発が新たに必要になる。
本発表では、研究の概要と共に、これまでに開発してきた3Dスキャニング技術を用いた撮影装置と、それらを用いた撮影実験の実例について報告する。
(本研究は科研費(15K12841)の助成を受けている。)


増幅されたシネマティズム――『桃太郎 海の神兵』の知覚的プロパガンダ戦略をめぐって

洞ヶ瀬真人会員(名古屋大学大学院国際言語文化研究科学術研究員, 中部大学他非常勤講師)

要旨:
戦時下の日本で制作された多くの戦争関連映画は、その時に戦われていた戦争の全体像を国民に伝えようとしている。しかし、その映画が当時唯一の映像音声メディアとしての力でつむぎだす全体像の陽気なイメージからは、戦争協力にいそしむ映画産業が生み出した様々な工夫によって、戦場の悲惨な現実が巧みに取り除かれていた。たとえばマーク・ノーネス(Japanese Documentary Films, 2003)が述べるように、戦時下のドキュメンタリーでは、クラカウアーが分析したナチスのプロパガンダ映画同様、日本人兵士の残酷な暴力(自分たちやその敵が戦闘で受けたものと、彼らが植民地の人々に対して行ったものの両方)が、映画編集やナレーション技法などを駆使して隠蔽されている。こうした戦争の暴力を消去する傾向は他のジャンルでもみられ、劇映画だけでなくアニメ映画ですら、血が流れる場面は描かれず、兵士の死は暗示的な表現に留められていた。そのうえ、戦時期の劇映画・アニメ制作者は、こうした戦場の現実に反した表現に矛盾するように、特殊効果や透視図法などの技法を用い、映像音響的なリアリズムで戦場や兵器を精巧に表現しようとつとめていた。近年、大塚英志や笠井潔などの「ジャパニメーション」の批評家は、その文化的起源をこうした戦時期の営みのなかに見出している。
本発表では、このような問題が典型的に現れている作品のひとつ、アニメ映画『桃太郎 海の神兵』(1945)を取り上げ、用いられた映像音響的リアリズム描写の手法がどのようにして、戦場の暴力的現実に触れることなく、描かれた戦争を現実的に観客に伝えるプロパガンダとして作用していたのかを分析する。トマス・ラマールが論じる「シネマティズム」というアニメ・映像の視覚的特性や、当時今村太平が著わしたアニメーションや映像音響についての論評、さらには「縫合」といった映画理論を重ね合わせながら、従来の「プロパガンダ」観からは捉えにくい、戦時期の日本映画が抱える知覚的プロパガンダとしての性質を明らかにしてみたい。

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◎会場へのアクセス
 http://www.iamas.ac.jp/access

◎駐車場やバスなどの補足情報
 http://maedashinjiro.jp/iamas_map_2016/

2015年度 中部支部 第3回研究会

Posted in 研究会 on 3月 5th, 2016 by admin – コメントは受け付けていません。

2015年度 | 日本映像学会 中部支部|第3回研究会

日時:3月11日(金)13時30分~18時00分
会場:名古屋学芸大学 メディア造形学部 MCB210教室(愛知県日進市岩崎町竹ノ山57)

◎スケジュール
-13:30~13:35 開催校挨拶
-13:35~15:15 第一部:研究発表(3件)
-15:15〜15:30 休憩
-15:30~18:00 第二部:学生作品プレゼンテーション

その後、学内にて懇親会を予定


◎第一部:研究発表(3件)13:35~15:15

太陽族映画における石原裕次郎の身体/肉体―戦後日本の構築とマスキュリニティ―
名取雅航会員(名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程2年)

要旨:
本発表は、映画における男性表象およびその言説を通じ、戦後日本とマスキュリニティーの関係を考察する。特に太陽族映画にお/肉体に戦前にはない存在感を見出していた。それは、占領終結から間もない日本が、主権の回復を男性身体/肉体に確認しようとしていたとも言い換えられる。

しかし、戦後のマスキュリニティーを体現していたかに見える『狂った果実』の石原の身体/肉体も、実は演出による部分が大きく、また占領の記憶と男性不安を背負っていることが確かに表象されていたことはあまり知られていない。そもそも、古典的ジェンダー表象から言えば、身体/肉体は女性の領分であったはずだ。そのようなテクストと言説の差に注目し、女版太陽族映画などの周辺作品にも目を配りながら、男性身体/肉体のポリティクスと俳優・石原裕次郎の新たな読みの可能性を検討する。


小学生の表現活動を促進する映像制作~視覚遊び、ものづくりの連携から
宮下十有会員(椙山女学園大学文化情報学部メディア情報学科 准教授)
加藤良将会員(椙山女学園大学文化情報学部メディア情報学科 助手)

要旨:
本研究は、平成27年度椙山女学園大学学園研究の「ものづくりと映像制作の連携から小学生の表現活動を促進させる情報教材の開発と実践」の助成を受け、ものづくり=実際に自らの手を動かして、視覚遊びのおもちゃや、撮影の際に被写体などのオブジェクトを創造すること、また映像制作により、小学生の表現活動を促進させる長期的・短期的プログラムを実施してきた。

本発表では、特に映像制作とものづくりとの関係性に焦点を当て、ストップモーション技法を用いたアニメーションの制作と、リベットなどのアナログなオブジェクト、3Dスキャニング技術と3Dプリンタを用いたデジタルなものづくりと連携による表現活動の促進について報告する。


「戯れる場」としての映像インスタレーション
河村るみ氏(ゲスト発表 / アーティスト)

要旨:
記録媒体として映像を場にプロジェクションすることで、記録映像は、ただの記録ではなくなり、その空間から立ち上がるものは、「戯れ」ではないかと考えます。映像と身体と場所との関係性の中から、映像のみで成立しないインスタレーションのあり方を、自身の作品構造を読み解きながら思索します。


◎第二部:学生作品プレゼンテーション 15:30〜18:00

名古屋芸術大学

もうひとりのポートレート|写真 / 写真集 / ドキュメンタリー映像|50min(オリジナル)|小野田 明恵(デザイン学部 デザイン学科 メディアデザインコース 4年)
(un)Consciousness|映像インスタレーション|大久保 拓弥(デザイン学部 デザイン学科 メディアデザインコース 4年)

名古屋学芸大学

音響写真|写真|松浦拓也(大学院 メディア造形研究科 修士課程 2年)
静かな時間|写真, テキスト|山田憲子(メディア造形学部 映像メディア学科 4年)
身体意識への考察|映像インスタレーション|山浦伊万里(メディア造形学部 映像メディア学科 3年)
とじる|アニメーション|2min|水野朱華(メディア造形学部 映像メディア学科 3年)
まほらま|アニメーション|5m15s|森あおい + 山田映子(メディア造形学部 映像メディア学科 4年)

大垣女子短期大学

傀|アニメーション|6min | 横山瑠菜(デザイン美術学科 情報デザインコース 2年)
告白|アニメーション|10min|中村未美(デザイン美術学科 情報デザインコース 2年)

情報科学芸術大学院大学[IAMAS]

Trans-motion graphics |映像作品|4m47s|嶋田元菜妃(メディア表現研究科 1年)
Recalender|映像作品|3m46s|杉山雄哉(メディア表現研究科 1年)
地続きの面|インスタレーション|岡崎友恵(メディア表現研究科 1年)
#selfie Internet collection|アニメーション|3m52s|丹羽彩乃(メディア表現研究科 1年)

椙山女学園大学

みぎてがえふで おえかきキャンバス|インスタレーション|加藤冴希(文化情報学部メディア情報学科 3年)
うごいてわくわく ぐるーりパノラマ|インスタレーション|笹田真佑(文化情報学部メディア情報学科 3年)
でsheep story|アニメーション|5min + メイキング1m40s|杉浦奈美(文化情報学部メディア情報学科 4年)

愛知淑徳大学

ホーム・ビデオ|アニメーション|1min|鈴木智捺(メディアプロデュース学部 3年)
MEMORING|インスタレーション|小木曽護・佐野史織・鈴木智捺・山口悠希(メディアプロデュース学部 3年)


◎懇親会:終了後学内にて


◎会場へのアクセス
<公共交通機関でお越しの方>
東山線「上社」駅と、鶴舞線「赤池」駅より、スクールバスが出ています。両駅とも、大学までの時間は15分ほどとなります。
乗車時に、車掌に「学会での来校」の旨お伝えください。スクールバスの時刻表は下記のPDFにてご確認ください。
https://www.nuas.ac.jp/download/2016bustimetable_spring.pdf

<お車でお越しの方>
はじめに正門入ってすぐの「守衛室」にお寄りください。来客用の駐車場位置について、守衛より説明があります。
https://goo.gl/maps/MCTeanvsB2F2

2015年度 中部支部 第2回研究会

Posted in 研究会 on 11月 14th, 2015 by admin – コメントは受け付けていません。
2015年度日本映像学会中部支部第2回研究会
日時:2015年12月5日(土)14:00より
会場:中部大学春日井キャンパス「不言実行館 ACTIVE PLAZA」一階「アクティブホール」
住所:〒487-8501 愛知県春日井市松本町1200
http://www3.chubu.ac.jp/about/location/
◎スケジュール(予定)
14:00〜14:05:開催校挨拶
14:05〜15:15:研究発表(2件を予定)
-林桃子会員
-佐近田展康会員+伏木啓会員
15:30〜16:30:長門洋平氏によるご講演
16:30〜17:40:ディスカッション
-ディスカッサント:福田貴成氏(中部大学人文学部共通教育科教員)、尾鼻崇会員(中部大学人文学部教員)
18:00〜:懇親会(会場:中部大学春日井キャンパス「不言実行館 ACTIVE PLAZA」六階「アロハテーブル」)
長門洋平氏プロフィール:
国際日本文化研究センター機関研究員。総合研究大学院大学文化科学研究科国際日本研究専攻、博士後期課程修了。博士(学術)。
『映画音響論― 溝口健二映画を聴く』(2014年、みすず書房)にて、第36回サントリー学芸賞(〈芸術・文学部門〉)受賞。
http://www.msz.co.jp/event/07809_suntory_prize/
2015年度日本映像学会中部支部第2回研究会
日時:2015年12月5日(土)13:00より
会場:中部大学春日井キャンパス「不言実行館 ACTIVE PLAZA」一階「アクティブホール」
住所:〒487-8501 愛知県春日井市松本町1200
◎スケジュール
13:00〜13:05:開催校挨拶
13:05〜14:15:研究発表(2件)

林桃子会員
タイトル:リンケージを示すイメージリテラシー・ツール
要旨:
本研究は、電子ネットワーク社会におけるイメージの理解や発見をリンケージ(繫がり)を通して促すためのツールを開発することを目的としている。その基礎的な技術として、写真の形や色などの構成要素から類似検索することができるコンテンツベースト・イメージリトリーバル(CBIR)を用いている。人が写真を見る際の注視行動を、写真への注視範囲に関する調査用紙とアイカメラを用いた被験者の注視点データ分析により測定した。そしてその分析結果を考慮に入れ、写真の類似検索を通して三種類のリンケージを表わす機能を持たせたイメージリテラシー・ツールを開発した。

佐近田展康会員+伏木啓会員
タイトル:「映画における〈音〉の機能」ビデオクリップ集の制作を巡って
要旨:
本研究は、科研費基盤研究(B)「映画における〈音〉の機能──その多角的分析と映像教育資源の開発」(課題番号25284045、2013~2015年度)の助成を受けて進行中の研究であり、映画における「音」(声・音楽・物音・音響操作すべてを含む)について、過去の理論研究と映画作品事例の検証を通じて、それが果たしている「機能」を多角的に分析するものである。最終的な研究成果として、分析された音の機能が顕著に分かるシーン事例を映像化し、同一映像に対する〈音〉機能の有無や複数の解釈による音付けを比較対照できるオリジナルのビデオクリップ集を制作する。完成したビデオクリップ集は、理論的解説を付したうえで、インターネット上に無償公開することを企図している。
今回の発表においては、現時点における〈音〉の機能の分析枠組みを提示したうえで、ビデオクリップ集制作の進捗状況について報告したい。


14:30〜15:30:長門洋平氏によるご講演

タイトル:映画産業における「サントラ」レコードの諸問題――初期角川映画と薬師丸ひろ子を中心に

要旨:近年、日本の大衆文化産業における「メディアミックス」についての学術的議論がみられるようになってきた。しかし、わが国のメディアミックスに関するこれまでの言説において、映画と音楽との関係に関するまとまった考察はほぼ皆無である。本講演では、1976年に設立された角川春樹事務所=「角川映画」を代表するアイドル/女優/歌手の薬師丸ひろ子と、彼女の声を中心化した「サントラ」レコードに注目してみたい。スタジオ・システムおよび戦後日本映画の中核たるプログラムピクチャーの凋落から、異業種主導のメディアミックスへという時代の流れを決定的に印象づけた初期角川映画は、まさに日本映画界における「戦後」の終焉を象徴するプロダクションであったと言える。本講演の主眼は、薬師丸のサントラ・レコードに注目することで映画産業におけるサントラ盤の意義を整理するとともに、いわゆる「角川商法」が映画界に与えたインパクトを聴覚面から再考することにある。
長門洋平氏プロフィール:
国際日本文化研究センター機関研究員。総合研究大学院大学文化科学研究科国際日本研究専攻、博士後期課程修了。博士(学術)。
『映画音響論― 溝口健二映画を聴く』(2014年、みすず書房)にて、第36回サントリー学芸賞(〈芸術・文学部門〉)受賞。

15:30〜16:40:ディスカッション
-ディスカッサント:福田貴成氏(中部大学人文学部共通教育科教員)、尾鼻崇会員(中部大学人文学部教員)
17:30〜:懇親会(会場:中部大学春日井キャンパス「不言実行館 ACTIVE PLAZA」六階「アロハテーブル」)

会場マップ(バスでお越しの方は降車時に200円かかります。お車でお越しの方は、正門窓口にて駐車場所をお尋ね下さい)

2015年度中部支部第1回研究会

Posted in 研究会 on 8月 30th, 2015 by admin – コメントは受け付けていません。

日時:2015年9月26日(土)15:00より
会場:名古屋大学 情報科学研究科棟 第一講義室
住所:〒464-8601 名古屋市千種区不老町
http://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/


◎スケジュール(予定)
-15:00-15:10 開催校挨拶
-15:10-15:40 研究発表:盧銀美会員(名古屋大学大学院 文学研究科 博士課程後期課程)
-15:40-16:10 研究発表:山本努武会員(名古屋学芸大学 メディア造形学部 映像メディア学科 講師)
-休憩
-16:20-17:40 ご講演:馬定延氏「日本メディアアート史における「名古屋」という場」
-17:40-18:00 質疑

-18:00以降(講演終了後)支部総会(15分程度)

※支部総会後:懇親会


◎ご講演
馬定延(ま・じょんよん)氏
タイトル:日本メディアアート史における「名古屋」という場

要旨:拙著『日本メディアアート史』のなかで、名古屋を中心にする出来事は、1980年代から1990年代をつなぐ連続性を見いだすミッシングリンクとして位置づけられます。本講演では、名古屋国際ビエンナーレARTEC(1989-1997年)のアーカイブ資料整理に取り組んだ経緯と現時点までの成果を切り口に、この分野における研究の現在と課題について考察します。当時の経済社会状況を如実に反映していた国際芸術祭が残したことは何であり、対象が獲得していた国際的な同時代性をアカデミックな知との関係性のなかで文脈化することの意義は何でしょうか。2020年東京オリンピックを目前に、テクノロジーの最先端で生まれる魔法のようなアートというかけ声がもう一度高まりつつある現在、同時代における表現の軌跡を歴史として捉え直すことで得られる批評的視座について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

馬定延氏プロフィール
研究者。1980年韓国ソウル生まれ。学部で英語英文学と心理学を、修士課程で芸術工学を専攻。東京藝術大学大学院映像研究科修了(映像メディア学博士)。公益財団法人日韓文化交流基金招聘フェロー、東京藝術大学・国立新美術館客員研究員、国立音楽大学非常勤講師、韓国『月刊美術』東京通信員。著書『日本メディアアート史』(アルテスパブリッシング、2014)


◎研究発表(2件)
盧銀美(の・うんみ)会員(名古屋大学大学院 文学研究科 博士課程後期課程)

タイトル:トーキーの導入とヴォイス・オーヴァーの登場

要旨:「ヴォイス・オーヴァー(voice-over)」は、映画の語りの技法の一つで、映像に被せられる音声をさすのが一般的な定義である。現在様々なジャンルの映画で多く使用されているヴォイス・オーヴァーは、日本映画がサイレントからトーキーに転換していく1930年代から使われ始めた。しかし、1930年代のトーキーへの転換期に登場したヴォイス・オーヴァーは現在のものとは必ずしも同じではない。
そこで本発表では、1930年代のトーキー初期におけるヴォイス・オーヴァーを対象とし、それが日本でどのようなものとして認識され、またどのように使われたのかを当時の言説および映画の分析を通して考察する。特に、ヴォイス・オーヴァーを特徴づける同期性・非同期性/同時性・非同時性という当時の概念からこの声の特徴に注目する。そうすることで、当時、音声と映像を一致させるシンクロナイゼーションの技術が重視されていた一方で、トーキー映画にある種の芸術性を付与するための試みとして、ヴォイス・オーヴァーが採用されていたことを指摘する。
最初期のヴォイス・オーヴァーの使用例としては、映画『浪子』(1932年5月、田中栄三監督)がある。『浪子』に採用されているヴォイス・オーヴァーを中心に、該当するシーンのサウンド・トラックとイメージ・トラックの関係性、さらには弁士や字幕との関係性を分析することで、初期のヴォイス・オーヴァーの特徴を明らかにしたい。


山本努武会員(名古屋学芸大学 メディア造形学部 映像メディア学科 講師)

タイトル:映像作品の表現手法として全方位動画を扱う際の技術的考察

要旨:GoProなどのアクションカムの普及により一般ユーザが全方位動画の撮影を盛んに行っています。それに応じてYoutubeが全方位動画の再生に対応しました。これにより全方位メディアは更に身近なものになることが予想されます。
そんな中、私は全方位動画を映像作品の表現手法として用いる試みを行っています。現状分析を基にした技術的な研究内容を報告します。

以上。

2014年度中部支部第3回研究会

Posted in 研究会 on 2月 20th, 2015 by admin – コメントは受け付けていません。

日時:2015年3月14日(土)13:30〜18:00頃
会場:愛知淑徳大学長久手キャンパス(愛知県長久手市片平二丁目9)
11号棟1F ミニシアター
http://www.aasa.ac.jp/guidance/campus_guide/map.html
http://www.aasa.ac.jp/guidance/campus_guide/nagakute.html

◎スケジュール
-13:30~13:35 開催校挨拶
-13:35~14:05 第一部:山口良臣会員による講演
-14:10~15:15 第二部:研究発表(2件)
-15:30~18:00 第三部:学生作品プレゼンテーション
-その後、学内にて懇親会

◎第一部:講演 13:35〜14:05

山口良臣会員(名古屋市立大学芸術工学部教授)
タイトル『装置あるいは仕掛けとしてのアート』
要旨:作品とは、なにかを感じるための、あるいはいつもとは違った経験をするための装置(仕掛け)だ、と考えてみる。

◎第二部:研究発表(2件)14:10〜15:15

吉村いづみ会員(名古屋文化短期大学生活文化学科教授)
タイトル『R. W. ポールが捉えた英国 ―イギリス初期映画の題材について』
要旨: ロバート・ウィリアム・ポールは、バート・エイカーズとともにイギリスに商業映画を導入した最初の英国人である。ポールが1896年から1900年に撮影したフィルムの題材の推移を、質的・量的に考察したところ、興味深い結果が得られた。
今回の発表では、五年間にわたりポールが撮影した主要な題材を経年的に見ていくことによって、イギリスにおける初期映画の特徴を提示し、ポールの映画が<親近感のある、帰属意識としての国民性(ナショナル・アイデンティティ)>の生成にどのように関与していたかを明らかにしたい。

今井瞳良氏(名古屋大学大学院文学研究科博士課程前期課程)
タイトル『居住空間イメージの戦後——1960年代団地映画における主婦を中心に』
要旨:団地は戦後の住宅不足を解消するために、1955年に設置された日本住宅公団によって、展開された。団地は1958年に『朝日ジャーナル』が作り出した「団地族」という言葉に象徴されるように、メディアによって形成されたイメージを伴って、人気を博していく。日本映画では、1960年前後から団地が登場するようになり、団地イメージ形成の一翼を担っていた。これまで、団地研究では、自治会が主婦たちを中心として展開されていたことが明らかにされてきた。また、映画の中の団地については、1970年代に登場する団地妻映画の主婦たちについての研究がなされている。本発表では、1960年代の団地映画において、主婦たちがどのように描かれていたのか考察する。団地の主婦たちは家電や住宅設備によって、立ち上がる身体を獲得するとともに、交流の場を階段や公園・集会場といった公共空間へと移していった。この身体と公共空間に着目して、『私は二歳』(市川崑監督、1962年)や『彼女と彼』(羽仁進監督、1963年)を分析することを通して、団地の主婦たちは母親であることに価値が与えられており、そうした主婦のあり方が政治性を持っていたことを明らかにする。

◎第三部:学生作品プレゼンテーション 15:30〜18:00頃

◉愛知淑徳大学
・character|アニメーション|2m|鈴木智捺(メディアプロデュース学部メディア表現コース 2年)
・rebirth|アニメーション|1m|佐野史織(メディアプロデュース学部メディア表現コース 2年)
・Tokoname night swim|アニメーション|6m|常滑ナイトスイム制作チーム(メディアプロデュース学部メディア表現コース 萩原ゼミ有志)

◉名古屋芸術大学
・INSIDE|映像作品|10m|山口諒 (大学院 同時代表現研究領域 1年)
・a Arched|映像作品|2m50s|和泉成彦 (デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 4年)
・日々を過ごすということ|映像作品|9m4s|田口愛子 (デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 2年)
・アイデンティティ•クライシス|映像作品|2m|村山季里子 (デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 4年)

◉名古屋学芸大学
・pm 04:28|映像インスタレーション|5m(プレゼン用映像の上映)|所遥菜(映像メディア学科 4年)
・prct-0204|アニメーション|4m55s|足立一馬(映像メディア学科 3年)
・しいれめ|アニメーション|4m20s|森あおい(映像メディア学科 3年)

◉情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]
・”Parking” HDⅡプロジェクトでの習作|映像|11m(プレゼン用)|伊藤大作(メディア表現研究科 1年)

◉静岡産業大学
・Attempt to iconographic representation of the character 2|インスタレーション|3m7s(ダイジェスト映像)|加藤誠(情報デザイン学科 4年)
・時の収束|映像作品(実写)|2m55s|大石雅人(情報デザイン学科 2年)
・モモタロウ|映像作品(アニメーション)|3m40s|松永大樹・奈加渉(情報デザイン学科 2年)

◉愛知県立芸術大学
・LANDMARKS|ビデオインスタレーション|24m(ループ)|中橋広光(デザイン専攻環境デザイン領域 4年)

◉椙山女学園大学
・去り行く芸|映像作品(ドキュメンタリー)|18m45s|井上知美(メディア情報学科 4年)

◎懇親会 終了後(学内にて)

◎会場へのアクセス

市バス
地下鉄東山線「本郷」2番のりばより名古屋市営バス「猪高緑地」行き乗車、
終点「猪高緑地(愛知淑徳大学)」下車(所要時間約15分)
http://www.aasa.ac.jp/guidance/map.html

お車の方
北門守衛室にて「映像学会中部支部」とお伝えいただくと、入場できます。

以上

2014年度中部支部第2回研究会

Posted in 研究会 on 11月 27th, 2014 by admin – コメントは受け付けていません。

2014年度日本映像学会中部支部第2回研究会

日時:2014年12月6日(土)15:00〜17:30頃

会場:椙山女学園大学星ヶ丘キャンパス:文情棟319教室
〒464-8662 名古屋市千種区星が丘元町17番3号
http://www.sugiyama-u.ac.jp/sougou/access.html

講演ゲストとして、プロジェクションマッピングなどの「プロジェクタ投影技術」の研究にて注目されている、岩井大輔氏をお迎えします。プロジェクションマッピングに留まらず、プロジェクタ投影の応用について、具体的事例とともにお話いただく予定です。

◎講演
岩井大輔氏(大阪大学大学院基礎工学研究科准教授)
http://www-sens.sys.es.osaka-u.ac.jp/users/iwai/jp/

タイトル:プロジェクタ応用工学が切り拓く映像投影表現

講演内容:建築物等に映像を投影するプロジェクションマッピングを見る機会が急速に増えてきた。一方、今日のように広く認知される以前から、身の回りの様々なモノに映像を投影する表現技法には、アートの文脈のみならず、コンピュータ科学・システム工学といった工学的な研究領域においても数十年の歴史がある。本講演では、プロジェクタを用いた映像表現に関して、工学的な切り口でどのような研究がこれまでに行われてきたのかを解説し、さらに、現在取り組まれている様々な技術的限界への挑戦を紹介する。

◎研究発表1
河原崎貴光会員(徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部
総合科学部併任准教授)

タイトル:GISを応用したインスタレーションの制作と地域社会での活用

要旨:建物形状のGISポリゴン情報に航空レーザー測量(国土地理院所蔵)による高さ情報を加えて作成した3次元データを粉末積層プリンターで出力したものに、色面化した津波浸水想定ハザードマップ(徳島県所蔵)を投影し、USBマイクロスコープを使用して任意の場所を映し出すことで、津波の高さ予測映像を実物大で投射するインスタレーションの制作に関する報告と、地域社会での活用の可能性を考察する。本研究は「津波浸水深度の仮想体験装置」として徳島大学でGIS研究を専門とする塚本章宏氏との共同研究である。

◎研究発表2
岡川卓詩氏(広島国際学院大学情報文化学部情報デザイン学科講師)

タイトル:「〜のある風景」シリーズにおけるポップアートの境界線

要旨:インターネット上の写真や動画映像を採取し、画像編集ソフトまたは動画編集ソフトを用いて、絵画や映画、アニメーションなどのイメージ図像をコラージュするプロセスで「〜のある風景」シリーズは制作を行っている。本発表では、これらの制作工程を1950年代半ばに登場したポップアートにおける大衆イメージや文脈から考察を行う。

◎スケジュール
-15:00~16:10 研究発表(2件)
-16:20~17:10 ご講演
-17:10~17:30 ディスカッション

-18:00~ 懇親会(星ヶ丘駅近隣)

以上

2014年度中部支部第1回研究会

Posted in 研究会 on 6月 23rd, 2014 by admin – 1 Comment

2014年度日本映像学会中部支部第1回研究会
主催:日本映像学会中部支部
共催:静岡産業大学

下記の通り、2014年度中部支部第1回研究会を開催いたします。
講演ゲストとして、「ビッグデータ」と社会との関わりという新領域でご活躍の渡邉英徳氏をお迎えします。
多数の皆様の参加をお待ち申し上げます。また、学会員以外の方の参加も歓迎いたします。入場は無料です。

日時:2014年9月27日(土)
会場:静岡産業大学 SSU磐田駅前学舎

〒438-0078 静岡県磐田市中泉一丁目6番地16(JR磐田駅北口徒歩2分,天平のまち4F)
TEL 0538-37-0161
http://www.ssu.ac.jp/department/management/facilities_ekimae.html

■ ご講演:渡邉英徳氏(首都大学東京システムデザイン学部准教授)

http://labo.wtnv.jp/

■ ご講演タイトル:「データを紡いで社会につなぐ」

■ ご講演内容:

注目を集める「ビッグデータ」と社会の関わり方を考察し、「ビッグデータ」がどのように社会に活用されていくべきかを、著書『データを紡いで社会につなぐ』の内容に添って、「東日本大震災アーカイブ」から近作「台風リアルタイム・ウォッチャー」などこれまでの仕事を振り返って解説する。

■ プロフィール

情報アーキテクト.情報デザイン,ネットワークデザインを研究.「ナガサキ・アーカイブ」「ヒロシマ・アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」などを制作.沖縄県事業「沖縄平和学習アーカイブ」では総合監修を担当.講談社現代新書『データを紡いで社会につなぐ』などを執筆。
http://www.huffingtonpost.jp/hidenori-watanave/

■ 研究報告1:葉口英子会員(静岡産業大学)
タイトル:アニメ映画『AKIRA』の音楽と映像の符合を読み解く
要旨:日本のテレビアニメ、劇場版アニメが国外でも広く受容され、高い評価を得るようになって久しいが、日本の劇場版アニメが世界に認知されるきっかけとなった作品として挙げられるのが、1988年に公開された大友克洋原作・監督の『AKIRA』である。
本作品は、近未来都市を舞台に繰り広げられる複雑な物語が、鮮やかな色彩とともに繊細な線描とスピード感溢れる密度の高い映像表現で示される。この『AKIRA』の斬新な映像表現は、実写映画にも少なからず影響を与えたという話は有名だ。また一方で、作品全編にわたって鳴り響く芸能山城組(以下、山城組と表記)の音楽・音響効果も独特な作風で、その迫力ある映像と相まって一層の臨場感を与えるものとなっている。本作品が国内外でも高く評価される理由は、映像表現のみならず音楽表現の質の高さを印象づけるものであったからだといえよう。
本作品で基調となる音楽は、バリ島のガムランやケチャ、日本の能や声明をはじめとする発声法や器楽演奏に着想を得て、当時のシンセサイザーやレコーディング技術を駆使し、斬新な発想と手法でもって制作されたものだ。そして、これら『AKIRA』の音楽・音響効果は、作曲・指揮・音楽監督を担当した山城祥二率いる山城組の音楽活動に依るところが大きい。
本報告では、『AKIRA』の映像と音楽の関連について、特に音楽表現の側面から読み解くことを目的とする。まず『AKIRA』の音楽を担当するまでの山城組の音楽活動に着目する。次に作り手の言説を通じて、音楽の制作過程、音楽と映像の編集過程をみる。最後に作品からいくつかの場面を紹介し、音楽と映像の相乗効果を確認する。以上の手続きから『AKIRA』と山城城二(山城組)の邂逅の背景にあった経緯と両者の符合とはいかなるものであったか説明したい。

■ 研究報告2:黒田皇会員(大垣女子短期大学)
タイトル:山県市アニメーション作成・活用事業への参加報告と考察
要旨:岐阜県山県市では、市内企業のイメージや認知度の向上、市内企業間の連携促進、域外企業との新たなビジネスの創出を支援することで、市内企業の成長を促し、市民の雇用の確保を図ることを目的とした「BtoBマッチングサイト構築及び活用事業」の運営に向けた準備をしている。
その一環として、市内の水栓バルブ関連企業を全国へPRするために、岐阜水栓バルブ発祥を題材としたアニメーションを作成することとなった。それは、岐阜県より補助金の出る緊急雇用創出事業の一環である為、4名という少人数かつ、アニメーション制作未経験者を含む人員の構成となった。
本発表では、アニメーション指導の活動記録をまとめ、その映像教育における可能性について考察する。
アニメーションは「シナリオ、絵コンテ、レイアウト、原画、動画、彩色、コンポジット、編集」と多数の工程が必要なため、今回は少人数ということで、1人が負担する領域は多岐にわたることとなった。
発表者は、スタッフ教育、環境指導(人員配置、設備、作業フロー)など制作のベース作りから作画の作品管理(品質・工程管理)までを担当した。特に作業フロー構築とスタッフ教育、作業領域の設定に注意を払った。大人数で制作する場合、一人の作業領域を制限し、一律に作業工程を割り振り進めているが、今回は、独自の作業領域を設定したことにより、質の標準化が可能となった。また、「教育プログラム」を準備し、指導したことで、一層の質の標準化を進め、情報の共有化をスムーズにした。
一連の活動を通じて、「教育プログラム」を準備し、作業領域を設定するなどの措置を講じたことで、少人数でのアニメーション制作の可能性の広がりを考察出来た。

■ スケジュール
13:00 受付開始
13:30 あいさつ(静岡産業大学学部長)
13:35-14:35 研究発表(2件)
休憩
14:50-15:50 講演(渡邉英徳氏)
15:50-16:30 ディスカッション
16:45 支部総会
終了後 懇親会(浜松駅近辺)

以上。

2013年度 中部支部第3回研究会

Posted in 研究会 on 2月 18th, 2014 by admin – 2 Comments

日時:2014年2月13日(木)13時30分~18時30分頃まで

会場:中京大学 名古屋キャンパス 1号館6階:162教室
スケジュール:
13:30-15:00 第一部 特別企画トークセッション
15:10-16:00 第二部 研究発表
16:10-18:30 第三部 学生作品プレゼンテーション

※18:30以降:学内にて懇親会の予定
◎第一部 特別企画トークセッション「幸村真佐男の情報と芸術(仮)」 (13:30-15:00)
メディアアートのパイオニアである幸村真佐男氏の作品をめぐって、ディスカッションの場を設定します。
-13:30-14:00 水野勝仁会員(名古屋芸術大学非常勤講師)
-14:00-14:30 茂登山清文会員(名古屋大学大学院情報科学研究科)
-14:30-15:00 座談会(パネラー:幸村真佐男+水野勝仁+茂登山清文 / 司会進行:和田伸一郎)
◎第二部 研究発表 (15:10-16:00)
「映像としてのGoogle Maps」
水野雄太会員(情報科学芸術大学院大学修士課程)
要旨:
「イメージの氾濫状態」と言われる今日の社会の中で、私たちは映像をどのように見ているのだろうか。日常生活の便利なツールとして広く使用されるGoogle Mapsの衛星写真やストリートビューの映像アーカイブは、その膨大な量において現代の映像環境を考察する上で看過することのできない存在である。現代の アーティストは、このような遍在的・網羅的な映像のなかに、現代を表象する「風景」を見出している。
Google Mapsの映像を用いた作品の分析を通じて、今までの記録的な映像とは異なる性質をもったGoogle Mapsの性格を明らかにする。
「過去の展覧会の仮想的なオンサイト体験」
稲垣拓也会員(名古屋大学大学院博士前期課程)、茂登山清文会員
要旨:
情報技術の発展により、1990年代から美術館、博物館において、収蔵品のデジタルアーカイブ化が急速に進み、アーカイブの収集と利用の面でデジタル技術を用いた試みがなされてきた。このような背景の中、本研究では、アーカイブの利用の面に注目し、AR技術を用いて展覧会アーカイブをオンサイトで体験するシステムを開発した。
このシステムの目的は、展覧会や作品についての多様な理解や新たな気づきをもたらすことである。 システムは、ある展示空間を想定し、カメラのついたデジタルデバイスを利用者が壁面に向けることにより、過去にそこでおこなわれた展覧会の風景を、アーカイブ化された画像から呼び出しデバイスのスクリーン上に表示するものである。システムの実証のため、2013/11/25 – 29の期間、名古屋大学教養教育院プロジェクトギャラリー「clas」において「clas」AR-chive展を企画し、実験をおこなった。「clas」AR-chive展では、アート作品を実際の会場に展示し、その作品をARマーカーとして利用し、システムを機能させた。また、ARで表示させる過去の展覧会ごとに計7個のiOSアプリを制作した。そしてシステムの利用者に対してアンケート調査を実施し、46の回答を得て、それをもとに考察を加えた。アンケートでは、約5割の回答者から、システムを利用することによってなにか発見や気づきがあったとの結果が得られた。そして、記述回答の中では、被験者にとって普段の自分の鑑賞行為自体をかえりみるという、展覧会の多様な見方へ繋がる可能性が見られる回答を得られた。

◎休憩(16:00-16:10)
◎第三部 学生作品プレゼンテーション(16:10-18:30)※1校20分以内
参加校
-愛知淑徳大学
-静岡産業大学
-情報科学芸術大学院大学(IAMAS)
-椙山女学園大学
-中京大学
-中部大学
-名古屋学芸大学

※18:30以降:学内にて懇親会(予定)
◎会場へのアクセス
会場へは公共交通機関でお越し下さい。

[交通アクセス]中京大学 名古屋キャンパス
名古屋市営地下鉄 八事(やごと)駅5番出口 徒歩0分
(アクセスマップ)
http://www.chukyo-u.ac.jp/information/access/index.html

[会場の教室]
名古屋キャンパス1号館6階:162教室
会場の場所に関しては下記のリンク先をご確認ください。
http://www.chukyo-u.ac.jp/information/facility/g1.html


学生作品プレゼンテーション上映リスト

◉愛知淑徳大学
joshikousei|web | インスタレーション | 岩堤彩乃 (メディアプロデュース学部 3 年)
he is | アニメーション | 2min | 小串朋子 (メディアプロデュース学部 3 年)
children/wars | アニメーション | 2min | 丹羽彩乃 (メディアプロデュース学部 3 年)
植物のひと | 映像 | 1h10min(本編 ) | 本多結衣 (メディアプロデュース学部 4 年)
※出力:PC

◉静岡産業大学
カナブンと自分 | 映像 | 6m57s | 遠藤 崇・望月勇昂・柴田祥吾 (情報デザイン学科 3 年)
Viela | 映像 | 2m22s | 塚本純平 (情報デザイン学科 3 年)
アシナシ | アニメーション | 6m30s | 山田将大 (情報デザイン学科 3 年)
※出力:DVD, PC

◉椙山女学園大学
野菜とイチゴのダンス , クリスマスカード | ストップモーション / スクラッチプログラミング作品 | 椙山女学園大学付属小学校アフタースクール「デジタルクリエーション」受講生及び、文化情報学科 4 年生・3 年生有志によるボランティア(森・粟根・上原・大嶋・大野・渡邉・山下)
日々のリズム♪ | 映像 | 3m48s | 川本千紘 (文化情報学科メディア情報専攻 4 年)
※出力:PC, DVD

◉中京大学
variation | 映像 | 1m40s | 星和貴 (メディア工学科 曽我部ゼミ)
影の軌跡 | インスタレーション | 浅井翔太 (メディア工学科 大泉研究室)
diffusion cloud chamber | インスタレーション | 加藤明洋 (メディア工学科 上芝研究室)
※出力:PC

◉名古屋学芸大学
少年たちが集まるとき | 映像インスタレーション(シングルモニタバージョン) | 10m30s | 菅森謙太(映像メディア学科 4 年)
実験1 | メディアインスタレーション | 立松亜也奈(大学院メディア造形研究科 1 年)
※出力:PC

◉情報科学芸術大学院大学(IAMAS)
TODAY FUKUSHIMA 0819-26 | 映像 | 11m | 伊藤 遼(メディア表現研究科 2 年)
※出力:Blu-ray

◉中部大学
Dead of Familia | 映像|5m20s | 苅安 蘭, 服部智仁 (人文学部コミュニケーション学科)
※出力:DVD

2013年度 中部支部第2回研究会

Posted in 研究会 on 11月 29th, 2013 by admin – 1 Comment

日時:12月14日(土)15:00〜

会場:名古屋文化短期大学C館3階 ハイビジョンホール(C301)

(名古屋市東区、地下鉄東山線新栄駅すぐ。)

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■スケジュール

・15:00〜16:00 研究発表・研究報告

発表者:林桃子会員(名古屋芸術大学デザイン学部非常勤講師)

タイトル:「写真の焦点と注視点からみたイメージの領域」

発表要旨:イメージを見ること,あるイメージとあるイメージが似ていると受けとめること,そこから何かしらか気づくこととはどういうことか,その理解の仕方や想像性などについて,内容に基づくイメージリトリーバルの手法を用いて研究を進めてきた.今回は写真を見る時に人がどのような領域を注目しているのか,焦点と注視点の関係から調査する.アンケートによる実験とアイトラッカーを用いた実験の結果からイメージの領域についての考察を行う.

報告者:伏木啓会員(名古屋学芸大学)

タイトル:「映像インスタレーション”waltz / ワルツ”ー中川運河におけるアートプロジェクトの報告」

・16:00〜17:00 ご講演

堀潤之先生(関西大学)

タイトル:「歴史家ゴダール――『ゴダール・ソシアリスム』再考」

ご講演要旨:

ジャン=リュック・ゴダールの『ゴダール・ソシアリスム』(Film socialisme, 2010)は、『映画史』(Histoire(s) du cinéma, 1988-98)以降のゴダールの歩みで、まぎれもなく最も力強く、ラディカルで、密度の濃い作品である。本講演では、この作品で演じられているイメージの異種交配の様態にも目を向けつつ、パレスチナ/ユダヤの観念連合を核として、より根本的な次元でいかにゴダールの歴史的想像力が作動しているかを解明する。『映画史』で頂点に達したかに思われたゴダールの歴史叙述の方法論は、この作品で新たな展開をみせることになるだろう。

・17:00〜17:30 ディスカッション

・18:00〜              懇親会
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*地下鉄、徒歩でお越しの方。

正門を通過し、右手の入り口から入ってください。そのまま進むとエレベーターがあります。(左手にはガラス天井のアトリウムが見えます)エレベーターで三階に上がり、左に進んだ最初のドアが会場になります。

*お車でお越しの方(駐車場について)

来客者のための駐車場はありませんが、周辺にコインパーキングが多数あります。お車で来場の方はそちらをご利用ください。

以上。

正門を通過し、右手の入り口から入ってください。そのまま進むとエレベーターがあります。(左手にはガラス天井のアトリウムが見えます)エレベーターで三階に上がり、左に進んだ最初のドアが会場になります。
駐車場について:都心型キャンパスですので、来客者のための駐車場はありませんが、周辺にコインパーキングが多数あります。お車で来場の方はそちらをご利用ください。