2018年度 中部支部 第2回研究会

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2018年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第2回研究会

日時:2018年12月22日(土)13時~16時半
会場:名古屋芸術大学東キャンパス1号館7階アセンブリーホール
(〒481-8503 愛知県北名古屋市熊之庄古井281番)
※アクセスの詳細は、文末に記載しています。

「視覚メディアのレイヤー ─イメージ,身体,記録」
現代,視覚イメージが私たちのまわりに溢れている。いや,そう言うことすら忘れてしまうほどに,生活に浸透している。イメージをめぐる,見いだし,撮影し,編集し,そして記録するという作業は,すでに独立した行為のリニアな連続とは想定できない。カメラアプリがファインダースクリーンにあらかじめ予測される像を結ぶように,イメージは,時と場所を横断して機能する幾重ものメディアのなかで,生成する。本研究会では,そうした事態を,イメージに寄り添う身体ないしは行為から,あるいはメディアと記録との関係において,読み解き,提示することを試みる。
2組3人のゲストを迎える。酒井健宏氏は,映像作家として映画制作する一方,名古屋芸術大学ほかで映像関係の授業を担当している。近刊の『身体化するメディア/メディア化する身体』(西山哲郎・谷本奈穂編著)では,「多層化する視覚メディアと身体」を著した。真下武久氏と竹内創氏は,それぞれ大学で研究・教育にたずさわるとともに,個人で,またユニットの一員としてもアーティスト活動を展開している。近年では,ともに「物質性ー非物質性 デザイン&イノベーション」展で発表した。

◎スケジュール
-13:00-13:10 開催校挨拶
-13:10-13:40 研究発表:松浦拓也会員
-13:50-14:20 作品発表:河村陽介氏
-14:20-14:40 休憩(*真下武久氏・竹内創氏による作品「Immaterial Archive」鑑賞)
-14:40-15:30 招待講演:酒井健宏氏
-15:40-16:30 招待講演(展示含む):真下武久氏+竹内創氏
-17:00-     懇親会(会費3000円,銘軒=研究会会場より徒歩5分)

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◎招待講演(2件)

「つながる/かさなる視覚メディアと身体」
酒井健宏氏

要旨:
このあいだテレビでやったアニメの映画をビデオに録ったからパソコンで見る。ありふれた発言のように聞こえるが、 本来これは実に複雑なことだ。視覚メディアは多様化(multi-)かつ多層化(layered)している。今日このような状況をもたらしているもっとも大きな要因が、デジタル技術に基づく視覚メディアの普及によるものであることに議論の余地はないだろう。今や私たちはパソコンやスマホに表示される静止画像を「写真」と言い、デジタルデータで上映される動画像を「映画」と呼んでいる。この複雑さと直面しながら視覚メディアを研究対象とするには一体どのような視点が有効であろうか。本講演では、視覚メディアの歴史において生じた複数の「写真から映画へ」に注目することで、その視点の一つを提供したい。とりわけ視覚イメージの加工(いわゆる編集や合成)の様態とその歴史的変容に着目し、それぞれの「写真から映画へ」が(イメージとして記録された)身体をどのように加工および表象してきたのかを例に挙げながら示したい。

酒井健宏(さかい たけひろ)氏 プロフィール
1977年生まれ。映像作家・映画研究。
名古屋大学大学院情報科学研究科博士後期課程中退。98年に大学の映画サークルに所属したことがきっかけで制作を開始。07年『キッス占い』がTAMA NEW WAVEコンペティション部門入選。11年『CSL/タカボンとミミミ』がうえだ城下町映画祭自主制作映画コンテスト審査員賞受賞(大林千茱萸賞)。14年『ハチミツ』が第1回LOAD SHOWコンペティション入選。16年、名古屋市港区にて地域映画『右にミナト、左にヘイワ。』を制作・監督。近著に『身体化するメディア/メディア化する身体』(分担執筆)。

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「物質性―非物質性 デザイン&イノベーション」展 あるアーカイヴの試み
真下武久氏 + 竹内創氏(合同発表)

要旨:
「物質性―非物質性 デザイン&イノベーション」展(京都dddギャラリー/2016)は、1985年にパリのポンピドゥー・センターで開催された「非物質的なもの(Les Immatériaux)」展(ジャン=フランソワ・リオタール監修)へのオマージュである。本研究は、物質性をキーワードに展覧会アーカイヴの「ある試み」を行う。我々は非物質的な環境に取り囲まれて生活している。そうした中、今改めて「物質性」が問われることになってきた。“印刷物に収まりきらない作品の記録と再表現は可能であるか?”京都展に関わったことで展覧会のアーカイヴというものを考えるきっかけになった。「非物質的なもの」展(1985)のカタログは印刷物ではあるが、ページが綴じられていない。カード式と呼ばれるものになっており、作品同士の関連性を読者が自由に見つけられるよう意図的に作られている。このカタログをモデルにノンリニアに体験できるアーカイヴができないかと考えた。参加した作家のイニシアルを使ってポスターをデザインすることから始め、このポスターをインターフェイスとして展覧会の風景、作品、情報を検索する装置として作り上げている。今回のアーカイヴは、読者がポスターの前でタブレット端末(iPad)を操作し、AR(拡張現実)技術によって展示作品を非物質的に浮かび上がらせることになる。

コンセプト: 竹内 創
デザイン: ニコール・シュミット
サウンドデザイン: 外山 央
プログラミング: 真下 武久

真下武久(ましも たけひさ)氏 プロフィール
1979年生まれ。成安造形大学准教授。
IAMAS(情報科学芸術大学院大学)修了。日常の物理的な制約をインタラクティブアートを通して解決し、新しい体験を作り出す。蒸気に映像を投影したインタラクティヴな作品「Moony」(2004)は、アルスエレクトロニカにて “the next idea”部門で受賞。主な展覧会に『Media City Seoul」(2005)、「Gwangju Biennale」(2006) 、「Shenzhen Ink Painting Biennale 」(2008)、「Sundance Film Festival」(2011)など。

竹内創(たけうち はじめ)氏 プロフィール
1968年生まれ。ニューメディア研究/アーティスト。名古屋芸術大学准教授。
パリ第8大学 DEA 第三期高等教育課程、フランス国立高等装飾美術学校 Post-Diplôme 修了。インタラクティヴ美学の研究とメディア横断的な映像を制作している。主な制作プロジェクトに,「リヨンビエンナーレ1995」、CD-ROM書籍「ルソーの時」(2000)、「物質性ー非物質性 デザイン&イノベーション」(2016)。展覧会キュレーションとして「JOUABLE Genève-KyotoーParis 」(2004-2006) 。

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◎研究・作品発表(2件)

作品「音響写真」─写真表現による音の視覚化について─
松浦拓也会員(名古屋学芸大学 メディア造形学部 映像メディア学科)

要旨:
美術作品においてのメディア領域間の在り方に疑問をもったことが私の作品制作背景にある。現代に於ける美術作品の多くは、多様なメディアの垣根を越えて構成されており、それは写真メディアも同様である。加工した写真はCGなのか。ディスプレイに出力したものや、プロジェクターで投影した写真は静止画の枠を超えた映像作品になってしまうのか。紙媒体に印刷したものだけが写真なのか。このように、写真は様々な領域を横断し得るメディアであるとも言えるのではないか。しかし、私はこうした現状に否定的ではない。様々なメディアが混在する世の中だからこそ新たな作品表現が生まれているのではないだろうか。私の作品制作でのベースとして、「写真メディアを介す」という方法論がある。2015年より継続して「音響写真」シリーズを制作、研究している。本作品で組み合わせ、制作している技法クラドニ図形(サイマティクス)および、フォトグラムについての先行作品やこれまでに制作したシリーズを踏まえ解説する。記録性特性のある写真を使って、目には見えない音の軌跡を提示する。また、昨年開催した個展「Sonic Photogram –音の定着-」について報告する。

「移動型ラボにおけるメディア表現」
河村陽介氏(MOBIUM/名古屋工業大学大学院工学研究科社会工学専攻博士後期課程)

要旨:
移動型ラボ(モバイルラボラトリー)は英国、米国、アフリカなどで運用されている特殊設備を備えた移動型の研究室の総称である。米国ではその用途のひとつとして設備や教員が不十分な遠方の学校に専門家とともに出向き、STEM或いはSTEAMなどの科学教育を普及するための活動が行われ、教育の地域格差を埋める方法として活用されている。
移動型ラボは環境調査を主とした科学教育用途のものと、FAB機器などの工房施設を備えた創作活動用途のものに大別される。本発表で紹介する移動型ラボ「MOBIUM」は位置情報や加速度、環境情報などを扱ったメディア表現に関する創作活動に特化しており、都市部、山間部問わずワークショップや展示活動を行なっている。2005年から実施している過去のプロジェクト事例やその制作プロセス、また現地の環境や住民との関わりなどについて解説し、創作活動、特にメディア表現における移動型ラボの有効性を示したい。

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◎会場へのアクセス
*名鉄犬山線「徳重・名古屋芸大」駅より東へ徒歩10分
*車で来場する場合は会場1号館北側の来客駐車場に停めてください
(許可申請・記名の必要はありません)
http://www.nua.ac.jp/outline/access/index.html
http://www2.nua.ac.jp/campusmap/shikatsu.html#facility01

以上

2018年度 中部支部 第1回研究会

Posted in 研究会 on 10月 6th, 2018 by admin – コメントは受け付けていません。

2018年度|中部支部|第1回研究会

日本映像学会中部支部第1回研究会は、名古屋大学映像学分野・専門による国際ミニカンファランス「ワールド・シネマの新地平」との合併企画として開催します。
日時:2018年11月10日(土)15:10より(国際ミニカンファランスは10:00より)
会場:名古屋大学(東山キャンパス)文系総合館7階カンファレンスホール
(〒464-8601  愛知県名古屋市千種区不老町)

日本映像学会中部支部第1回研究会は、名古屋大学映像学分野・専門による国際ミニカンファランス「ワールド・シネマの新地平」との合併企画として開催します。

日時:2018年11月10日(土)15:10より(国際ミニカンファランスは10:00より)
会場:名古屋大学(東山キャンパス)文系総合館7階カンファレンスホール
(〒464-8601  愛知県名古屋市千種区不老町)

◎スケジュール
 15:10-15:15 日本映像学会中部支部理事挨拶
 15:15-15:45 研究発表:馬定延(マ・ジョンヨン)会員(明治大学特任講師)
 15:45-16:15 研究発表:洞ヶ瀨 真人会員(中部大学人文学部非常勤講師)
 16:30-18:00 招待講演:トマス・エルセサー氏(アムステルダム大学名誉教授)
 18:00-18:20 支部総会

※終了後、学内にて懇親会

◎招待講演
Transnational Cinema or World Cinema: Why Filmmakers Find Themselves Serving Two Masters
トランスナショナル・シネマ、またはワールド・シネマ: 映画制作者はどうして二人の主人に仕えることになるのか

トマス・エルセサー氏 (アムステルダム大学名誉教授)

Abstract:
My lecture proposes the term “transnational cinema” and considers its typical features from several different perspectives: first, as a notion that competes with other terms which also want to characterise non-Hollywood cinema, such as ‘world cinema’, ‘independent cinema’, ‘accented cinema’, ‘peripheral cinema’. Despite being itself a problematic concept,  to my mind, transnational cinema best represents the situation of contemporary filmmaking under conditions of globalisation. Second, transnational cinema highlights the challenges, contradictions and possibilities inherent in its presence at the main site of encounter and exchange: the international film festival circuit. Third, transnational cinema helps us understand the changes brought by the digital turn to non-Hollywood filmmaking, and thereby redefines what we mean today by ‘national cinema’, ‘auteur cinema’ and the ‘cinema of small nations’.

※共催:国際ミニカンファランス「ワールド・シネマの新地平」(名古屋大学映像学分野・専門)11月11日(日)10時より、エルセサー先生自作の映画作品も上映されます。

トマス・エルセサー氏プロフィール
Thomas Elsaesser / アムステルダム大学名誉教授 50年間のフィルム・スタディーズの歴史のなかで、もっとも影響力のある研究者の一人。数々の受賞に加え、その功績はオランダ獅子勲章(2006年)やブリティッシュ・アカデミー客員会員(2008年)で認められている。日本語に訳されているものに、『現代アメリカ映画研究入門』(共著)水島和則訳、「響きと怒りの物語  ファミリー・メロドラマへの所見」石田美紀・加藤幹郎訳『「新」映画理論集成 1 歴史/人権/ジェンダー』所収など。https://en.wikipedia.org/wiki/Thomas_Elsaesser

◎研究発表(2件)
ビヨンド・シネマ:現代美術におけるスクリーン・プラクティス
馬定延(マ・ジョンヨン)会員(明治大学特任講師)

要旨:
現代美術におけるスクリーンは単なる上映装置を超えて、展示環境の物理的条件を構成する作品の一部であり、それゆえ二次元の平面よりは三次元の空間概念として捉える必要がある。本研究発表では、拡張されたスクリーンの概念を通じて、ホワイト・キューブとブラック・ボックスという展示空間とそれにまつわる美術の制度、イメージの生産、複製、共有、記録、保存に関わるテクノロジーと芸術表現の歴史、そしてそれらによって変容する観客性について考察する。

テレビ時代のメディア環境と水俣病ドキュメンタリーの映像表現
―熊本放送初期作品を中心に

洞ヶ瀨 真人(中部大学人文学部非常勤講師)

要旨:
土本典昭の水俣関連ドキュメンタリー映画は、高度な表現を用いて目に見えない公害被害や犠牲者の苦悩を巧みに具象化していた(Marran 2017、 中村 2010)。だが、こうした映像表現は、1960~70年代のテレビドキュメンタリーも広く共有する特徴である。それらは、土本に匹敵する巧妙さで安易な被害者後援を超越し、水俣病事件が抱える複雑な内情を描出する。本発表では、地元の熊本放送作品を題材に、水俣病の社会背景とテレビ時代のメディア環境との狭間で、こうした新しいドキュメンタリー表現がどのように生じていたのかを考察したい。

◎補足情報(2件)
日本映像学会中部支部 幹事会 14:40-15:00(場所:7階705号室)

国際ミニカンファランス「ワールド・シネマの新地平」
11月10日(土):
 10:00-10:15  開会の辞:藤木秀朗(名古屋大学)
 10:15-12:15  名古屋-ウォリック・トーク
        The World Cracked: Sinkholes, GIFs, and Cinematic Ecologies
        / 砕かれた世界:シンクホーGIF、映画的エコロジー

        カール・シューノヴァー氏 (ウォリック大学)
       Affect of Scale: Small-gauge Film and Tourism in Imperial Japan
        / 空間的スケールの情動:帝国日本における小型映画と観光

        小川翔太氏(名古屋大学)
 13:20-14:50  大学院生ワークショップ
11月11日(日):
 10:30-12:00  映画上映『サン・アイランド』(2017)監督トマス・エルセサー
      (監督との質疑応答)

◎会場へのアクセス
地下鉄名城線名古屋大学駅下車すぐ(東山キャンパス)
下記リンク先の地図B4(4)  文系総合館7階カンファレンスホール
http://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/

2018年度 中部支部 計画

Posted in 研究会 on 9月 21st, 2018 by admin – コメントは受け付けていません。

中部支部では、2018 年度の研究会を下記のように計画しています。

・中部支部第1 回研究会:11 月10 日(土)|会場:名古屋大学 
 ※国際ミニカンファランス合併企画

・中部支部第2 回研究会:12 月22 日(土)|会場:名古屋芸術大学

・中部支部第3 回研究会:3 月1日(金)|会場:名古屋造形大学

第1 回研究会は、名古屋大学映像学分野・専門による国際ミニカンファ
ランスとの合併企画として開催します。

2017年度 中部支部 第3回研究会

Posted in 研究会 on 2月 27th, 2018 by admin – コメントは受け付けていません。

2017年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第3回研究会

日時:2018年03月05日(月)13:30より
会場:名古屋学芸大学 メディア造形学部棟 MCB210教室

   (愛知県日進市岩崎町竹ノ山57)

◎スケジュール
-13:30~13:35 開催校挨拶

-13:35~14:00 研究発表:梶川 瑛里 氏| 重力と落下──『くもとちゅうりっぷ』の空間表象と運動表現
-14:05〜14:25 研究発表:村上 将城 会員| 作品『landschaft』について

-14:45~18:20頃 学生作品プレゼンテーション

-18:30頃より  学内にて懇親会


◎研究発表
重力と落下——『くもとちゅうりっぷ』の空間表象と運動表現
梶川 瑛里 氏(名古屋大学大学院 文学研究科 博士課程前期課程)

要旨:
1943年に製作された日本アニメーションの金字塔と言われる『くもとちゅうりっぷ』の受容には、相反する二つの意見が見られる。一方で、戦時下の状況にも関わらずアニメーションの美的表現、詩情性を突き詰めたと称賛されるが、他方近年の研究では、そのキャラクター表象が戦時下のイデオロギーに基づいていると指摘される。いずれにしろ、このアニメーション作品の中で、空間や身体という物理的側面からどのような意味が構築されているのかという問題は軽んじられてきた。しかし、『くもとちゅうりっぷ』に見られる物理的な空間や身体は、戦前および戦時下のアニメーション文化を色濃く映し出しているのみならず、戦後日本のアニメーションにも継承される表現技法と技術を示している点で、極めて重要なものである。
本発表では、『くもとちゅうりっぷ』を題材として、そのリアリズム的表現に注目すると同時に、アニメーションにおける重力という空間表象や落下運動の分析を行う。ディズニーやジブリのアニメーション作品との比較も交えながら、『くもとちゅうりっぷ』の日本アニメーション史上における意義を空間表象と運動表現の側面から捉え直していく。

作品「landschaft」について
村上 将城 会員(名古屋学芸大学 映像メディア学科 専任講師)

要旨:
2006年より継続して写真作品「landschaft」を制作している。風景という言葉だけでは回収することのできない、人間の視覚によってとらえられる目の前の認識像 landschaft / 景観を写真で遺し、記録していく本作品を、これまでに制作したシリーズを踏まえて解説する。


◎学生作品プレゼンテーション

◉愛知県立芸術大学
 空想地図「ChaosFantasia」|Webコンテンツ
  長井 惇之介(デザイン工芸科 デザイン専攻 4年)

◉名古屋芸術大学
 アイデンティティー・Identity・我們的存在|映画|5m30s(本編: 40m)
  施 亜希子(デザイン学科メディアデザインコース 4年)

 Blooming|アニメーション|7m(本編: 14m)
  佐原 由菜(デザイン学科メディアデザインコース 4年)

◉名古屋文理大学
 workout in the summer|映像作品|3m3s
  笹井 昭慶(情報メディア学科 2年)

◉椙山女学園大学
 飴飴(あめあめ) ふれふれ|インタラクティブ・プログラム
 FESやで|インタラクティブ・プログラム
  大崎 彩花(文化情報学部メディア情報学科 3年生)

 械獣の住む街 |アニメーション|52s
 非常口|アニメーション|30s
 わたしと傘の|アニメーション|1m45s
  髙橋 佑果(文化情報学部メディア情報学科 3年生)

◉名古屋造形大学
 暮れるトマトと朝日|映画|5〜10m(本編: 43m30s)
  佐藤 佑一 + 山田 理奈 + 城山 紗織(デジタルメディアデザインコース 4年)

◉情報科学芸術大学院大学[IAMAS]
 「私的映画の現在 物語を撮る/観ること」
  me myself & us
|シングルチャンネル作品|10m(本編: 75m)
   高坂 聖太郎(メディア表現研究科 2年)

 「時間軸を持つマンガ表現の研究」
  パラサイトカラコン
|シングルチャンネル上映(壁面ディスプレイ展示)|2m
  女毛|シングルチャンネル上映(壁面ディスプレイ展示)|2m
   尾焼津 早織(メディア表現研究科 1年)

◉愛知淑徳大学
 「PICTRIP #え、ここ浜松なの?」
  -写真を切り口とした浜松市の新たな魅力を伝える冊子の制作-
|フリーペーパー A5サイズ32ページ
  三岡 里穂(メディアプロデュース学部 メディアコミュニケーション専修 4年)

◉名古屋学芸大学
 update|写真
  樋口 誠也(映像メディア学科 フォト領域 4年)

 げつまつのしゅーまつ|アニメーション|8m18s
  増田 優太(映像メディア学科 アニメーション領域 3年)

 私は追う|写真(平面展示、製本)
  清水 邑有(映像メディア学科 フォト領域 4年)

 「既視感を誘発する試み」
  月と檸檬
|インスタレーション
  十二月の蛇|インスタレーション
  サンタは窓からやってくる|インスタレーション
   岩井 春華(映像メディア学科 インスタレーション領域 4年)

◎会場へのアクセス
 公共交通機関でお越しの方
 東山線「上社」駅と、鶴舞線「赤池」駅より、スクールバスが出ています。
 両駅とも、大学までの時間は15分ほどとなります。
 乗車時に、車掌に「学会での来校の旨」お伝えいただくことで、乗車できます。
 スクールバスの時刻表は下記のPDFにてご確認ください。
 https://www.nuas.ac.jp/download/2017bustimetable_spring.pdf

 お車でお越しの方
 はじめに正門入って左手にある「守衛室」にお寄りください。
 来客用の駐車場位置について、守衛より説明があります。
 https://goo.gl/maps/MCTeanvsB2F2

2017年度 中部支部 第2回研究会

Posted in 研究会 on 12月 1st, 2017 by admin – コメントは受け付けていません。

2017年度 日本映像学会 中部支部 | 第2回研究会

日時:2017年 12月09日(土)13:30より
会場:愛知県立芸術大学 新講義棟大講義室

   (〒480‒1194 愛知県長久手市岩作三ケ峯1‒114)

◎スケジュール(予定)
 13:30~13:35 開催校挨拶
 13:35~14:00 研究発表:石井晴雄会員(愛知県立芸術大学准教授)
 14:10~15:30 招待講演:ロラン・ミニョノー氏&クリスタ・ソムラー氏(リンツ美術工芸大学教授)

 ※終了後、学内にて懇親会(ティーパーティー)

◎招待講演(愛知県立芸術大学レジデンスアーティスト講演)
“Between audience participation and interaction: designing interactive art systems”
(観客の参加とインタラクションの狭間で:インタラクティブ・アート・システムのデザイン)

ロラン・ミニョノー氏& クリスタ・ソムラー氏(リンツ美術工芸大学教授)

ロラン・ミニョノー氏とクリスタ・ソムラー氏 / Laurent Mignonneau & Christa Sommerer略歴
国際的に活躍するメディアアーティスト、インタラクティブアートの研究者。米国と日本で10年にわたり研究と教育を行った後、オーストリアのリンツ美術工芸大学に教授としてに着任し、インタフェースカルチャー部門を開設した。二人は米国ケンブリッジのMIT CAV、米国イリノイ州シャンペインアーバナのベックマン研究所、東京のNTTインターコミュニケーションセンターの客員研究員、デンマークのオールボー大学のオベル客員教授、筑波大学の客員教授などを歴任、ロラン・ミニョノーはパリ第8大学のシャイア国際客員教授も歴任している。
これまで約30のインタラクティブな作品を制作し、スペインのマドリードで行われた2016年のARCO BEEP賞、1994年のGolden Nica Prix Ars Electronica Award、などをはじめとして数々の賞を受賞している。今年9月、愛知県立芸術大学芸術資料館にて開催した「インターフェイスとしての映像と身体」にて、[Protrait on the fry]の展示を行った。

◎研究発表
三ケ峯里山ハウス 自給自足からネットワーク、共生へ
石井晴雄会員(愛知県立芸術大学准教授)

要旨:
愛知県立芸術大学の石井研究室では2005年から大学の敷地内で農耕を始め、2007年から学生と家を建て始めるなど、自給自足的な暮らしを目指した活動を始めた。そして2008年から地域の住民と自然体験のワークショップを始め、その後地域の農ある暮らしのポータルサイトを制作し、地域の住民の交流イベントを開催するなど、ネットワークや地域の交流を含めた多様な活動をしている。本発表では学内で家を建てた経緯とその後の活動の推移を報告し、さらにその活動と1960年代以降のカウンターカルチャーとその後のサイバーカルチャーや共生の思想との関連について考察する。
農耕や家の建設、自然体験のワークショップなどの一連の活動を始めた当時は、2006年にアル・ゴア元アメリカ合衆国副大統領の映画『不都合な真実』(原題: An Inconvenient Truth)が公開され、地球温暖化などの環境問題がクローズアップされていた。また日本においても地域の過疎や環境破壊、森林の荒廃や農、食などの様々な問題が表面化していた。また当時はインターネットが高速回線に常時接続され、スマートフォンやSNSが普及しつつあり、誰もがどこでも多様なコミュニケーションができる様になりつつあった。そして都会や屋内の環境に縛られることなく、野外や地域、社会そのものが活動のフィールドになりつつあった。一方インターネット上には複製可能で再生可能な情報が氾濫し、複製不可能なモノや、再生不可能なその時その場でしかできないコトや体験が価値を持つ時代になりつつあった。
その様な時代背景の中で、環境やフィールドワーク、地域の特徴を生かしたモノやコトのデザインをテーマに、自然農による農耕や家の建築、地域の住民との自然体験のワークショップは継続された。しかし当初の自然農を中心とした自給自足的な暮ら 2011年に東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故があり、エネルギーを自給することの重要性を感じ、建てた家にソーラーパネルや風力発電機とバッテリーを備え付けて自然エネルギーの利用の実験を始めた。また震災を通して地域の住民同士の関係を作ることの必要性を感じ、地域の農ある暮らしのためのポータルサイトや地域の観光・交流のためのwebサイトを制作した。また地域の住民が集まって交流できる音楽とアートのイベントを始めるなど、当初めざした自給自足的な暮らしから、インターネットを使ったネットワークへ、そして地域住民の交流と共生をめざす方向へとテーマは推移していった。
これらの推移は結果として、1960年代以降のカウンターカルチャーの時代のコミューンなどが目指していた自給自足的な共生社会への理想が挫折し、若者は都市へ回帰し、ネットワークなどのサイバーカルチャーの中で共生を目指した流れと重なるものがある。しかし1960年代のカウンターカルチャーの時代に自給自足的な共生社会の理想が挫折した背景には、それらを実現するための実際的なツールが存在しなかったことがあげられる。しかしその後Whole Earth Catalogなどの雑誌のよって様々なツールへのアクセスが可能になり、パーソナルコンピュータなどの個人の能力を拡張するツールや、パソコン通信などのネットワークのためのツールが開発されていった。そして現在ではスマートフォンやインターネット、様々なオンデマンド生産技術や自然エネルギー、電気自動車などの水平分散型の情報、生産、エネルギー関連の技術へのアクセスが可能になり、オープンやシェア、フィードバックといったサイバーカルチャーが目指した思想が社会の中で一般化しつつある。そして現在は1960年代に夢見た共生社会を、様々な現実的なツールを獲得しながら現実社会の中で実現して行く過程なのではないだろうか。その様な問いを元に、今後も地域において実践的に研究をおこなう。

◎会場へのアクセス
名古屋東部丘陵線リニモ「芸大通駅」徒歩10分
詳細は、下記のリンク先をご確認ください。
https://www.aichi-fam-u.ac.jp/guide/guide04/guide04-01.html

インターリンク:学生映像作品展 ISMIE 2017|名古屋会場

Posted in 展覧会/上映会 on 11月 18th, 2017 by admin – コメントは受け付けていません。

インターリンク:学生映像作品展(ISMIE)2017 <名古屋会場>
主催:日本映像学会 映像表現研究会・愛知県美術館
   ※第22回アートフィルム・フェスティバルと同時開催

日程:11月25日(土)13:30〜
会場:愛知芸術文化センター12階アートスペースA
入場無料

-13:30より 代表作品プログラム I
-15:00より 代表作品プログラムII
-16:30頃より公開トーク
※上映プログラム詳細

◎公開トーク登壇者(予定)
-伊奈 新祐(京都精華大学 芸術学部 教授)
-越後谷卓司(愛知県美術館 主任学芸員)
-奥野 邦利(日本大学芸術学部 教授)
-前田 真二郎(情報科学芸術大学院大学 教授)
-齋藤 正和(名古屋学芸大学メディア造形学部 専任講師)
-伏木 啓(名古屋学芸大学メディア造形学部 准教授)※司会
ほか

◎参加校
[ISMIE2017 参加校]
イメージフォーラム映像研究所
大阪芸術大学 芸術学部
九州産業大学 芸術学部
京都精華大学 芸術学部(2017年度幹事校)
久留米工業大学
尚美学園大学
情報科学芸術大学院大学
椙山女学園大学 文化情報学部
成安造形大学 造形学部
宝塚大学 東京メディア芸術学部
東京工芸大学 芸術学部
東京造形大学 造形学部 デザイン学科 映画専攻
東北芸術工科大学 映像学科
名古屋学芸大学 メディア造形学部(2017年度幹事校)
名古屋市立大学 芸術工学部
日本工業大学 情報工学科
日本大学 芸術学部(2017年度幹事校)
文教大学 メディア表現学科
北海道教育大学

2017年度 中部支部 第1回研究会

Posted in 研究会 on 8月 5th, 2017 by admin – コメントは受け付けていません。

2017年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第1回研究会

日時:2017年09月23日(土)14:30より
会場:愛知県立芸術大学 新講義棟大講義室
   (〒480‒1194 愛知県長久手市岩作三ケ峯1‒114)

◎スケジュール
 14:30~14:35 開催校挨拶
 14:35~15:00 研究発表:伊藤仁美会員 (映像作家)
 15:05〜15:30 メディアアート研究会 研究発表:
        村上泰介会員 (愛知淑徳大学創造表現学部准教授)
 15:35〜16:00 メディアアート研究会 研究発表:
        大泉和文会員 (中京大学 工学部メディア工学科教授)

 16:20〜17:30 招待講演:阿部一直氏(キュレーター)
             ※共催:愛知県立芸術大学芸術講座

 17:40〜18:00 支部総会 

 ※終了後、学内にて懇親会

◎招待講演
メディアアートと公共性、アーカイヴィング 〜 “Promise Park Project”の事例から
Media Art approaches commonality and Archiving – The case study of “Promise Park Project”

阿部一直氏(キュレーター)

世界のあらゆる都市に存在する「公園」。公園はなぜ作られたのか?そこは本来、何のための場所なのか? この問いの下、YCAMでは、2013年から3年にわたって、韓国のアーティスト、ムン・キョンウォンと共同で「未来の公園」を主題に「プロミス・パーク・プロジェクト」を推進してきた。最初の発端は「アートと集合知」という主題から、YCAMからムンへコラボレーションリサーチをオファーし、そこからムンが提案したテーマが「公園」である。様々な文明、文化、人類の営みが交錯し、時代を超えて維持されていく公園が、人類にとっての集合的な知の結晶であり、巨大な都市のアーカイヴであると発想したムンは、さらに近代的社会システムに則って成立している都市が、大規模な災害を経て瓦解した後の姿を想定し、プログラマー、建築家、ランドスケープデザイナー、植物学者等とともに、デジタルアーカイヴやバイオアートも含めた、近未来の公園を実践的に考察する。このレクチャーでは、プロジェクトの中でおこなってきたフィールドワークや資料調査の成果の集大成としての新作インスタレーション、パーク・アトラス(ビジュアル・アーカイヴ)、バイオワークショップなどを紹介するとともに、メディアアートと歴史性の関わりの検証的な参考事例としてプレゼンテーションする。

※愛知県立芸術大学芸術講座との共催

阿部一直氏プロフィール
フリー・キュレーター、プロデューサー
1960年長野県生まれ、東京芸術大学美術学部芸術学科卒業。
1990-2001年キャノン株式会社「アートラボ」専任キュレーター。2003年より、磯崎新設計になる山口情報芸術センター[YCAM]のチーフ・キュレーター及びアーティスティック・ディレクターとして、ディレクション / 総合監修を担当。2012〜16年副館長兼任。主なオリジナル企画に坂本龍一+高谷史郎「LIFE – fluid, invisible, inaudible …」、池田亮司「testpattern」「supersymmetry」など。2006年ベルリン「transmediale award 06」国際審査員。2009年台北「台4回デジタルアートフェスティヴァル台北 / デジタルアートアワーズ」国際審査員。2014年-16年文化庁芸術選奨メディア芸術部門選考審査員。2017年光州(クアンジュ)ACC Festival ゲストディレクター。

◎研究発表
身体の延長としての映像表現
伊藤仁美会員 (映像作家)

要旨:
作品を制作・鑑賞するにあたって、個人的な体験や感覚を同一視することは困難であり、各々の感じている意識の形態は多様であると考えている。個人の眼差しから出発する映像表現の様態を自らの作品を通して紐解き、考察する。

◎メディアアート研究会 研究発表
共感の設計: 発達障害の感覚経験とメディアテクノロジーについての考察
村上泰介会員(愛知淑徳大学 創造表現学部 准教授)

要旨:
発達障害(主に自閉症スペクトラム障害)は感覚の統合に問題を抱えており、健常とは異なる身体イメージを持つことが考えられる。こうした自閉症スペクトラムの身体イメージを健常が体感し理解を深めるために、筆者は自閉症スペクトラムの感覚経験をシミュレートする研究を進めている。本研究では環境の中から注意する対象を見つけることが困難な自閉症スペクトラムの感覚特性に着目し、自閉症スペクトラムの聴覚をシミュレーションする装置を制作した。自閉症スペクトラムでは左右の耳にとどく音の時間差に基づく音の空間定位の困難や、複数の音が存在する環境の中から特定の音を聴く手がかり(時間微細構造)の感度が低いなどの困難を抱えていることが報告されている。
制作した装置は、空間に存在する音声を人間の耳と同じように取得するためのバイノーラルマイクを、子どもの頭ほどの大きさの球体の中に設置したもので、自由に持ち歩けるようにした。この球状の装置に接続されたヘッドフォンを装着した体験者の耳には、バイノーラルマイクからの音声が聴こえるが、バイノーラルマイクの耳の位置と向きは、体験者の耳のそれとは一致しない。こうした装置の構造によって、ヘッドフォンを装着した体験者は自身の身体から聴覚が分離したような感覚を体感できる。
制作された装置を使ってワークショップを実施し、インタビューをしたところ、体験者の多くが自他の境界が曖昧になるような感覚を経験したことがわかった。こうした感覚経験は自閉症スペクトラムの当事者研究でよく見られる現象であり、本研究により制作された装置が、自閉症スペクトラムの感覚経験を部分的に追体験させたのではないか。
また、本研究を通して、人間が世界を捉える方法について、健常とは異なった別のアプローチが存在する可能性を示せたのではないかと考える。

中心の喪失から水平の喪失へ ─── インターフェイス/現象としての映像,加速度と身体
大泉和文会員 (中京大学 工学部メディア工学科 教授)

要旨:
一般に映像は実写もCGでも作者の意図に沿って編集され,時間軸を伴って観賞される作品である.コンピュータの登場は,データやシミュレーションの可視化のみならず,リアルタイムかつインタラクティヴな映像生成を可能とし,メディア・アートの本流ともなった.
この意味で映像は一般的にアウトプットであり,観賞者によるインプットの間に介在するのが通常のインターフェイスである.今回の展覧会テーマは「インターフェイスとしての映像」であり,映像そのものをインターフェイスとして再考することから出発した.作品では映像と観客との間に表出する「現象としての映像」を意図した.
次に身体性であるが,身体を形づくる最大の枠組みの一つが重力であると思う.1Gの重力が,地球の景観や動植物の形態,そして建築を初めとする人工物の構造を規定している. 日常,重力を意識することは稀であるが,人間は五感のほかに加速度を知覚するという考え方がある.作品では長さ4mのシーソー状の装置を作り,観客がその上を歩く際の傾きにより加速度の変化を誘発させた.
傾きによりインタラクティヴかつリアルタイムに生成する映像として,今回はモアレ現象 を採用した.1960年代の初期コンピュータ・アートでは,オプアートの影響の下,プロッタ 出力によるモアレ・パターンが流行した.プロジェクタの解像度の向上に伴い,2つの映像 の重ね合わせでもモアレの表出が可能となった.モアレの採用理由は初期コンピュータ・ア ートへのオマージュと,映像メディアの高解像度化による.

20世紀は美術に限らず様々な局面において「中心の喪失」が相次いだが,今世紀は基準となる水平(垂直)軸さえも定まらず混迷を深めている.歴史に照らし合わせれば,この状況はしばらく続くであろう.作品タイトル《Loss of Horizontality》は辞典では傾斜の意味であるが,直訳の「水平の喪失」による.

◎関連企画

メディアアート研究会企画 ー映像とメディアアート展
インターフェイスとしての映像と身体

概要:映像表現の役割の一つにインターフェイスとしてのアウトプットが考えられる。
メディアアート表現の現在として、7組の研究者/アーティストの作品を展示する。

日時:2017年9月9日(土)ー9月24日(日)10:30ー16:30 月曜休館
場所:愛知県立芸術大学芸術資料館

展示作家:
村上泰介 (愛知淑徳大学創造表現学部准教授)
鈴木浩之 (金沢美術工芸大学美術科准教授)+大木真人 (宇宙航空研究開発機構研究員)
大泉和文 (中京大学 工学部メディア工学科教授)
ロラン・ミニョノー&クリスタ・ソムラー (リンツ美術工芸大学メディア研究科教授)
伊藤明倫 (メディアアーティスト)+高橋一成 (筑波大学研究員)
金井 学 (アーティスト)
関口敦仁 (愛知県立芸術大学美術学部教授)

◎会場へのアクセス
名古屋東部丘陵線リニモ「芸大通駅」徒歩10分
詳細は、下記のリンク先をご確認ください。
https://www.aichi-fam-u.ac.jp/guide/guide04/guide04-01.html

2016年度 中部支部 第3回研究会

Posted in 研究会 on 2月 28th, 2017 by admin – コメントは受け付けていません。

2016年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第3回研究会 

日時:2017年03月07日(火)13:30〜18:30頃
会場:愛知淑徳大学長久手キャンパス(愛知県長久手市片平二丁目9)
11号棟1F ミニシアター
http://www.aasa.ac.jp/guidance/campus_guide/nagakute.html

◎会場へのアクセス
 <市バス>
 地下鉄東山線「本郷」2番乗場より名古屋市営バス「猪高緑地」行き乗車、
 終点「猪高緑地(愛知淑徳大学)」下車(所要時間約15分)
 http://www.aasa.ac.jp/guidance/map.html
 <お車の方>
 北門駐車場の守衛室受付にて「映像学会参加」とお伝えください。

◎スケジュール
 -13:30~13:35 開催校挨拶
 -13:35~14:00 研究発表:潘沁(パン・チン)氏
 -14:05〜14:30 研究発表:盧銀美(ノ・ウンミ)会員
 -14:35〜15:00 研究発表:石井晴雄会員+米島竜雄会員
  休憩(展示作品の鑑賞)
 -15:30〜18:20 学生作品プレゼンテーション
  参加校:愛知県立芸術大学、椙山女学園大学、名古屋学芸大学、愛知淑徳大学、
      情報科学芸術大学院大学[IAMAS]、名古屋芸術大学(発表順)※予定

 -終了後、学内にて懇親会

◎研究発表

アニメにおける絵画的風景の想像力 ー 『かぐや姫の物語』の身体とランドスケープ表象
潘沁(パン・チン)氏 (名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程)

要旨:
2013年に上映された『かぐや姫の物語』は高畑勲の作品の集大成として見なされている。作品における「余白を生かして描かれた背景美術」や、透明水彩の着色の技法・フラスケッチの線などの作画技法は長編アニメ映画としては異例であり、新しいアニメーションの表現として話題になった。とりわけ、現在の日本の主流のアニメーション製作方法と違い、『かぐや姫の物語』は、キャラクターと背景の一体化を極限まで追求し、「一枚の絵」として機能するような独自の作画技法を用いることで、作品全体を動いている絵巻のように見せている。『かぐや姫の物語』の風景表象はアニメーション固有の表象の特徴を示していることは明らかである。だが、これまでの研究では、ナラティヴや、製作技術などを論じることが主流となり、ランドスケープ表象の役割が看過される傾向にあった。

本発表では、『かぐや姫の物語』をケーススダーディとして、作品におけるランドスケープ表象の特徴を解明しながら、アニメ映画におけるキャラクターの身体と風景の関係性を試論することを目論む。先ず、『かぐや姫の物語』の作画技法を考察した上、「思いやり」型の風景が如何に成り立っているかを明らかにするとともに、風景が如何にスペクタクルとして機能しているかを論証する。さらに、自然風景とかぐや姫の身体のインタラクションを分析し、ランドスケープ表象がキャラクターの身体と協働し、一種のメタファーとして機能していることを検証する。『かぐや姫の物語』におけるランドスケープ表象は、一方で、独特な作画の技法により、ナラティヴから脱逸し、一種のスペクタクルになっている。他方で、かぐや姫の身体は、自然風景と深くかかわり、風景を通して情動と抵抗を示すこともある。『かぐや姫の物語』はこれまで看過されたアニメ映画におけるキャラクターの身体と風景の可能性を考える上で有意義な事例となっている。

トーキー定着期におけるヴォイス・オーヴァー――1930年代中期の成瀬巳喜男映画を中心に
盧銀美(ノ・ウンミ)会員(名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程)

要旨:
日本映画史において、トーキー映画が定着したのは1935年以降といわれている。そうしたトーキーに関して、移行期の諸問題や定着の背景が多角的に研究されているが、音声による語り方の問題、特にヴォイス・オーヴァーに注目した研究はまだ不足しているのが現状である。ヴォイス・オーヴァーは、1930年前後に製作されたミナトーキーから使用されはじめ、トーキーの定着と共に数多くの劇映画で語りの技法の一つとして採用されてきた。そうしたヴォイス・オーヴァーは、1935年以降には「ナラタージュ」という一つの特殊な表現技法として概念化された。また、それ以外にも内面を伝える語り方として使用され、当時はその語り方を「独白」と名づけた批評もみられる。

そこで、本発表では、1935年以降の日本映画のヴォイス・オーヴァーを中心に、トーキー定着期の特徴と内面の語り方を考察する。さらに、成瀬巳喜男監督のヴォイス・オーヴァーの採用に注目する。P・C・Lに移った翌年の1935年からトーキー映画を製作し始めた成瀬の多くの映画には、ヴォイス・オーヴァーにより内面を語る場面が多い。その中で、本発表では、特に成瀬の初のトーキー作品でナラタージュを採用した『乙女ごころ三人姉妹』(1935年)とすだれ式のヴォイス・オーヴァー使用で話題になった『雪崩』(1937年)を取り上げながら、内面を語る声を分析する。そうすることで、トーキー定着期におけるヴォイス・オーヴァーの特徴とその語り方を歴史的に考察していく。

知多半島ケーブルネットワーク「地域のお宝発見、マルトモ探検隊」
—地域における子供による情報発信の効果—

石井晴雄会員(愛知県立芸術大学), 米島竜雄会員(株式会社 第二制作)

「マルトモ探検隊」は知多半島ケーブルネットワーク株式会社と愛知県知多半島の常滑市、美浜町、南知多町、武豊町の4市町在住の小学生たちが共同で「地域の魅力情報(=お宝)を発信する」テレビ番組シリーズである。

制作した番組はケーブルネットワークの放送エリア(常滑市、美浜町、南知多町、武豊町)で毎日2回、30 分番組として放映されている。
制作のプロセスは以下の通りである。

1、 地域の小学生4 〜6 年生3 〜6 人程度の「探検隊員」を募集。
2、 「探検隊員」が行きたいところ、体験したいことの希望を聞く。
3、 実際に体験取材することができる場所をスタッフが事前にヒアリング、ロケハンをおこない、候補を絞り込む。
4、 探検1日目に隊員たちと実際に行く場所や体験することを決め、取材、インタビュー、レポート撮影を2カ所程度おこなう。
5、 探検2日目も2カ所程度取材、インタビュー、レポート撮影を行う。
6、 3日目はそれまでの探検(=体験取材)の模様を編集した映像を試写し、2日間の体験レポートの中から印象に残ったことや場所を絵と短い文章にして発表する。
7、 編集をおこない、ナレーションを録り、放映する。

マルトモ探検隊は事実を正確に伝えること、体験を通して伝えること、子供たちが自分のイメージと言葉で伝えることに留意して制作している。
地域の子供たちがその地域の人たちのところへインタビュー取材に行くことによって、地域の住民も「地域の子供達にで、リサーチやロケハンによってできる限り子供の素直な反応が引き出せる場所や体験、取材対象を選び、子供たちの率直な反応を引き出してそれを映像に収めることが、番組全体に活力を与える結果になった。

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◎学生作品プレゼンテーション(発表順)※予定

愛知県立芸術大学
 |ゾートロープによるインスタレーション
   尾崎友紀(デザイン・工芸科 環境デザイン領域4年)
 KÉMURI SHAPER|現象を鑑賞するプロダクト;鑑賞装置としての煙
   増成香月(デザイン・工芸科 環境デザイン領域4年)

椙山女学園大学
 17代目「夢道源人」仲間と共に歩むファイナルへの道のり|映像作品|14m(本編29m)
   村田絢菜(文化情報学部メディア情報学科4年)
 ふぁいっ|映像作品|3m(本編25m)
    吉川結女(文化情報学部 文化情報学科 3年)

名古屋学芸大学
 放課後|映像インスタレーション|2m30s
   奥村雪乃(メディア造形学部 映像メディア学科 3年)
 月と檸檬|メディアインスタレーション
   岩井春華(メディア造形学部 映像メディア学科 3年)
 Eternal shine|映像インスタレーション
   髙木拓人(メディア造形学部 映像メディア学科 4年)
 lack|アニメーション|4m35s
   水野朱華(メディア造形学部 映像メディア学科 4年)

愛知淑徳大学
 「LGBTという言葉を知っていますか?」「LGBTQ voice」|映像作品|5m(本編12m)
    高梨瑠衣(メディアプロデュース学科 メディア表現コース 4年)
 Liner|映像作品|3m
   庭瀬幸佳(メディアプロデュース学科 メディア表現コース 4年)
 『alt』|ビデオインスタレーション|3m
   小木曽 護(メディアプロデュース学部メディア表現コース4年)

情報科学芸術大学院大学[IAMAS]
 “for the light surface” series|映像インスタレーション
   丹羽彩乃(メディア表現研究科 2年)
 Layering / 2012-2017 |映像インスタレーション
   原田和馬(メディア表現研究科 1年)

名古屋芸術大学
 ゆっくり解けていく|アニメーション|4m(本編13m)
   三浦 瞳(デザイン学科 メディアデザインコース 4年) 
 swim,under the darkness|映像作品|5m(本編51m55s)
   田口愛子(デザイン学科 メディアデザインコース 4年)
 Mask Doll|セルフポートレート作品(写真)
   大久保志帆(デザイン学科 メディアデザインコース 4年)

以上

2016年度 中部支部 第2回研究会

Posted in 研究会 on 11月 23rd, 2016 by admin – コメントは受け付けていません。

2016年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第2回研究会 

日時:2016年12月03日(土)14:00〜17:15
会場:椙山女学園大学 星ヶ丘キャンパス 椙山女学園大学文化情報学部棟 319室
(〒464-8662 名古屋市千種区星が丘元町17番3号)
※アクセスの詳細は、文末に記載しています。

◎スケジュール
-14:00〜14:05:開催校挨拶
-14:05〜15:35:ご講演:土肥悦子氏((有)シネモンド代表 / こども映画教室代表)
休憩
-15:50〜16:15:研究発表:王温懿氏(名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程)
-16:20〜16:45:研究発表:今井瞳良会員(茨木市立川端康成文学館学芸員)
-16:50〜17:15:研究発表:伊藤明倫会員(名古屋市立大学研究員)+高橋一誠氏(筑波大学研究員)

-研究会終了後:懇親会

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◎ご講演

街とこどもと映画~映画の力が街と人を育てる~
土肥悦子氏|(有)シネモンド代表 / こども映画教室代表

要旨:
①映画がスクリーンにかかるまでの、制作配給興行の流れの話、および宣伝の話
②地方におけるミニシアター設立および運営の話
③小学生を対象に、さまざま映画に関するワークショップを開催し、また、シンポジウムや学校とのコラボレーションなどを実践している、こども映画教室の活動および、映画教育についての話

映画配給興行会社の「ユーロスペース」で映画の買付け、宣伝を担当し、レオス・カラックス、アッバス・キアロスタミ監督などの作品を手がけた経験をもとに映画の配給、宣伝の話をします。また、1998年に石川県金沢市に開館したミニシアター「シネモンド」の開館の話やその後18年つづく運営の話をし、2004年から始まった「こども映画教室」について、実際にこどもたちが制作した映画や、メイキング映像とともに活動についてお話をしたうえで、海外における映画教育、そして日本における映画教育、こども映画教室のめざす映画教育についてもお話できたらと思います。

土肥悦子(どひ えつこ)氏プロフィール
東京都出身。ミニシアターブーム全盛期の1989年に映画配給興行会社・ユーロスペースに入社し、イランのアッバス・キアロスタミ監督などの作品の買付け・宣伝を担当。95年結婚を機に退職し、石川県・金沢市に転居(01年より東京都在住)。98年、ミニシアター「シネモンド」を開館。2004年より金沢にて「こども映画教室」を企画・プロデュース。13年4月、任意団体「こども映画教室」を設立。2015年日本映画ペンクラブ奨励賞受賞。http://www.kodomoeiga.com/

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◎研究発表(3件)

東映ポルノと女性――1970年代の日本映画とジェンダー・ポリティクス
王温懿(おう おんい)氏|名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程

要旨:
映画史において70年代の日本映画における二大テーマが暴力とセックスであったことは、すでに論じられている通りである。だが、これまでの研究では、東映ポルノは単なる大衆娯楽映画として見なされ、その研究的価値が看過されてきた。実際には、東映ポルノは、暴力と性を融合させる、戦うポルノ女優の身体を表象している点で、ジェンダー・ポリティックスに関わる重要な問題を提起している。

本発表では、当時の映画産業的な背景と社会的な背景を考察した上で、70年代の「表現の自由」論争の論理を明らかにしながら、東映ポルノが父権社会の歴史において無化される力学がいかに発生してきたのかを論証する。さらに、70年代のウーマン・リブが掲げた「性の解放」に対して、東映ポルノが重要な材料となり得る可能性がありながら、それが見過ごされてしまったことを検証する。東映ポルノを仔細に分析すると、家父長主義的な性的規範に対して異議を申し立て、自己と他者の関係性を見直し、自身の性的主体性を自覚する女性像がそれらの作品群の表象上の特徴として明らかにできるが、この女性像が示唆する重要な問題が70年代のリブ派フェミニズムでは看過されてしまっていた。

境界を越える音ーー『クロユリ団地』の音響をめぐって
今井瞳良会員|茨木市立川端康成文学館学芸員

要旨:
日活創立100周年記念作品としてオリジナル脚本をもとに製作されたホラー映画『クロユリ団地』(中田秀夫監督、2013年)は、前田敦子演じる二宮明日香が口ずさむ鼻歌がそのままエンディング曲へと繋がっていき、幕を閉じる。このメロディは、タイトルがインサートされる冒頭をはじめ、作中で何度も流れるメインテーマであるが、通常映画音楽は物語世界外に属しており、物語世界内の明日香にこのメロディは聞こえていないはずである。聞こえていないメロディを明日香が口ずさむことによって、物語世界の境界が曖昧になっているのだ。
本発表では、ミシェル・シオンが提起した音響の三分法である「イン」(音源が物語世界内にあり画面内に位置している音響)、「フレーム外」(音源が物語世界内にあり画面外に位置している音響)、「オフ」(物語世界外の音響)に基づいて、『クロユリ団地』における音を分析する。作品の主な舞台となる団地において視覚・聴覚の物理的な境界となるコンクリートの壁を使った音の演出や、物語世界の境界を曖昧にするメロディなどの音響設計における明日香の位置付けを通して、Jホラーにおける女性表象を検討してみたい。

作品「syncdonII」について
伊藤明倫会員|名古屋市立大学研究員
高橋一誠氏|筑波大学研究員

要旨:
体験型インスタレーション作品「syncdonII」について発表する。
体験者の心拍同期現象を意図的に誘導する事で成り立つ本作品が、どのような考えで生まれたのか、システムとコンセプトの両軸から解説する。

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◎会場へのアクセス
星ヶ丘キャンパスまでは、地下鉄東山線「星ヶ丘」下車、6番出口より徒歩5分です。
http://www.sugiyama-u.ac.jp/daigaku/shisetsu/map_hoshigaoka.html
上記リンク先のC棟(文化情報学部棟)になります。
正門からアーチをくぐって突き当たり、右手階段を登り、右手の校舎、3階です。

以上

2016年度 中部支部 第1回研究会

Posted in 研究会 on 9月 16th, 2016 by admin – コメントは受け付けていません。

2016年度 | 日本映像学会 中部支部 | 第1回研究会

日時:2016年10月08日(土)14:30〜18:00頃
会場:情報科学芸術大学院大学(IAMAS)ソフトピアジャパンセンタービル4F ホールA
(〒503-0006 岐阜県大垣市 加賀野4丁目1−7)

◎スケジュール
 -14:30-14:35 開催校挨拶
 -14:35-15:00 研究発表:赤羽亨会員、池田泰教会員、小川圭祐氏、田中翔吾氏
 -15:05-15:30 研究発表:洞ヶ瀬真人会員
  休憩
 -15:45-17:15 ご講演:水野勝仁会員
 -17:15以降 支部総会

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◎ご講演

GUIの歪み
水野勝仁会員(甲南女子大学講師 / ネットアート, メディアアート, インターフェイス研究者)

要旨:
写真家の小林健太は自らを「GUIネイティブ」と呼び,「自分が何かと接する時に,その間に何かフィルターが介入していて,歪みが生じている.そういう状況に慣れきったような感覚」があるという.小林が言うように,デスクトップメタファーからフラットデザイン,マテリアルデザインといった流れをもつGUIは,物理世界の再現を目指すわけではなく,その構造のみを取り入れた独自の世界をディスプレイに展開してきたと考えられる.GUIを操作し続けるヒトには,物理現象に還元できない表象がつくる物理世界を裏切るような歪んだ感覚が蓄積してきた.「ポストインターネット」と呼ばれた状況以後,この蓄積された感覚が閾値を越えて,作品として現われ続けている.今回の発表では,GUIによる歪んだ感覚を示すふたりのアーティストを取り上げる.ひとりは先述の小林であり,もうひとりはベクター画像の特性を活かした作品をつくり続けるラファエル・ローゼンダールである.小林とローゼンダールの作品を通して,GUIの歪みを示していきたい.

水野勝仁氏プロフィール
1977年生まれ.甲南女子大学文学部メディア表現学科講師.メディアアートやインターネット上の表現をヒトの認識のアップデートという観点から考察しつつ,同時に「ヒトとコンピュータの共進化」という観点でインターフェイスの研究も行っている.主なテキストに「モノとディスプレイとの重なり」(MASSAGE MAGAZINE),「メディウムとして自律したインターフェイスが顕わにする回路」(ÉKRITS)など.

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◎研究発表(2件)

3Dスキャニング技術を用いたインタラクティブアートの時空間アーカイブ

赤羽亨会員(情報科学芸術大学院大学 准教授),池田泰教会員(名古屋造形大学 非常勤講師),小川圭祐氏(東京工芸大学 助教),田中翔吾氏(情報科学芸術大学院大学 M2)

要旨:
本研究は、インタラクティブアート作品を題材に、作品と鑑賞者の間に生じる様々なインタラクションを、3Dスキャニング技術を用いて記録する手法を確立し、それを以って、時間軸を持った空間情報アーカイブ=「時空間アーカイブ」を開発することを目的とする。
これまで3Dスキャニング技術のアーカイブへの応用は、考古学、博物館の所蔵品アーカイブ分野で試みられてきた。それらは形状の保存を主な目的としてきたが、本研究では、時間的変化を扱うため、時間軸を持った空間情報を取得する装置の開発が新たに必要になる。
本発表では、研究の概要と共に、これまでに開発してきた3Dスキャニング技術を用いた撮影装置と、それらを用いた撮影実験の実例について報告する。
(本研究は科研費(15K12841)の助成を受けている。)


増幅されたシネマティズム――『桃太郎 海の神兵』の知覚的プロパガンダ戦略をめぐって

洞ヶ瀬真人会員(名古屋大学大学院国際言語文化研究科学術研究員, 中部大学他非常勤講師)

要旨:
戦時下の日本で制作された多くの戦争関連映画は、その時に戦われていた戦争の全体像を国民に伝えようとしている。しかし、その映画が当時唯一の映像音声メディアとしての力でつむぎだす全体像の陽気なイメージからは、戦争協力にいそしむ映画産業が生み出した様々な工夫によって、戦場の悲惨な現実が巧みに取り除かれていた。たとえばマーク・ノーネス(Japanese Documentary Films, 2003)が述べるように、戦時下のドキュメンタリーでは、クラカウアーが分析したナチスのプロパガンダ映画同様、日本人兵士の残酷な暴力(自分たちやその敵が戦闘で受けたものと、彼らが植民地の人々に対して行ったものの両方)が、映画編集やナレーション技法などを駆使して隠蔽されている。こうした戦争の暴力を消去する傾向は他のジャンルでもみられ、劇映画だけでなくアニメ映画ですら、血が流れる場面は描かれず、兵士の死は暗示的な表現に留められていた。そのうえ、戦時期の劇映画・アニメ制作者は、こうした戦場の現実に反した表現に矛盾するように、特殊効果や透視図法などの技法を用い、映像音響的なリアリズムで戦場や兵器を精巧に表現しようとつとめていた。近年、大塚英志や笠井潔などの「ジャパニメーション」の批評家は、その文化的起源をこうした戦時期の営みのなかに見出している。
本発表では、このような問題が典型的に現れている作品のひとつ、アニメ映画『桃太郎 海の神兵』(1945)を取り上げ、用いられた映像音響的リアリズム描写の手法がどのようにして、戦場の暴力的現実に触れることなく、描かれた戦争を現実的に観客に伝えるプロパガンダとして作用していたのかを分析する。トマス・ラマールが論じる「シネマティズム」というアニメ・映像の視覚的特性や、当時今村太平が著わしたアニメーションや映像音響についての論評、さらには「縫合」といった映画理論を重ね合わせながら、従来の「プロパガンダ」観からは捉えにくい、戦時期の日本映画が抱える知覚的プロパガンダとしての性質を明らかにしてみたい。

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◎会場へのアクセス
 http://www.iamas.ac.jp/access

◎駐車場やバスなどの補足情報
 http://maedashinjiro.jp/iamas_map_2016/