2015年度中部支部第1回研究会

日時:2015年9月26日(土)15:00より
会場:名古屋大学 情報科学研究科棟 第一講義室
住所:〒464-8601 名古屋市千種区不老町
http://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/


◎スケジュール(予定)
-15:00-15:10 開催校挨拶
-15:10-15:40 研究発表:盧銀美会員(名古屋大学大学院 文学研究科 博士課程後期課程)
-15:40-16:10 研究発表:山本努武会員(名古屋学芸大学 メディア造形学部 映像メディア学科 講師)
-休憩
-16:20-17:40 ご講演:馬定延氏「日本メディアアート史における「名古屋」という場」
-17:40-18:00 質疑

-18:00以降(講演終了後)支部総会(15分程度)

※支部総会後:懇親会


◎ご講演
馬定延(ま・じょんよん)氏
タイトル:日本メディアアート史における「名古屋」という場

要旨:拙著『日本メディアアート史』のなかで、名古屋を中心にする出来事は、1980年代から1990年代をつなぐ連続性を見いだすミッシングリンクとして位置づけられます。本講演では、名古屋国際ビエンナーレARTEC(1989-1997年)のアーカイブ資料整理に取り組んだ経緯と現時点までの成果を切り口に、この分野における研究の現在と課題について考察します。当時の経済社会状況を如実に反映していた国際芸術祭が残したことは何であり、対象が獲得していた国際的な同時代性をアカデミックな知との関係性のなかで文脈化することの意義は何でしょうか。2020年東京オリンピックを目前に、テクノロジーの最先端で生まれる魔法のようなアートというかけ声がもう一度高まりつつある現在、同時代における表現の軌跡を歴史として捉え直すことで得られる批評的視座について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

馬定延氏プロフィール
研究者。1980年韓国ソウル生まれ。学部で英語英文学と心理学を、修士課程で芸術工学を専攻。東京藝術大学大学院映像研究科修了(映像メディア学博士)。公益財団法人日韓文化交流基金招聘フェロー、東京藝術大学・国立新美術館客員研究員、国立音楽大学非常勤講師、韓国『月刊美術』東京通信員。著書『日本メディアアート史』(アルテスパブリッシング、2014)


◎研究発表(2件)
盧銀美(の・うんみ)会員(名古屋大学大学院 文学研究科 博士課程後期課程)

タイトル:トーキーの導入とヴォイス・オーヴァーの登場

要旨:「ヴォイス・オーヴァー(voice-over)」は、映画の語りの技法の一つで、映像に被せられる音声をさすのが一般的な定義である。現在様々なジャンルの映画で多く使用されているヴォイス・オーヴァーは、日本映画がサイレントからトーキーに転換していく1930年代から使われ始めた。しかし、1930年代のトーキーへの転換期に登場したヴォイス・オーヴァーは現在のものとは必ずしも同じではない。
そこで本発表では、1930年代のトーキー初期におけるヴォイス・オーヴァーを対象とし、それが日本でどのようなものとして認識され、またどのように使われたのかを当時の言説および映画の分析を通して考察する。特に、ヴォイス・オーヴァーを特徴づける同期性・非同期性/同時性・非同時性という当時の概念からこの声の特徴に注目する。そうすることで、当時、音声と映像を一致させるシンクロナイゼーションの技術が重視されていた一方で、トーキー映画にある種の芸術性を付与するための試みとして、ヴォイス・オーヴァーが採用されていたことを指摘する。
最初期のヴォイス・オーヴァーの使用例としては、映画『浪子』(1932年5月、田中栄三監督)がある。『浪子』に採用されているヴォイス・オーヴァーを中心に、該当するシーンのサウンド・トラックとイメージ・トラックの関係性、さらには弁士や字幕との関係性を分析することで、初期のヴォイス・オーヴァーの特徴を明らかにしたい。


山本努武会員(名古屋学芸大学 メディア造形学部 映像メディア学科 講師)

タイトル:映像作品の表現手法として全方位動画を扱う際の技術的考察

要旨:GoProなどのアクションカムの普及により一般ユーザが全方位動画の撮影を盛んに行っています。それに応じてYoutubeが全方位動画の再生に対応しました。これにより全方位メディアは更に身近なものになることが予想されます。
そんな中、私は全方位動画を映像作品の表現手法として用いる試みを行っています。現状分析を基にした技術的な研究内容を報告します。

以上。

2014年度中部支部第3回研究会

日時:2015年3月14日(土)13:30〜18:00頃
会場:愛知淑徳大学長久手キャンパス(愛知県長久手市片平二丁目9)
11号棟1F ミニシアター
http://www.aasa.ac.jp/guidance/campus_guide/map.html
http://www.aasa.ac.jp/guidance/campus_guide/nagakute.html

◎スケジュール
-13:30~13:35 開催校挨拶
-13:35~14:05 第一部:山口良臣会員による講演
-14:10~15:15 第二部:研究発表(2件)
-15:30~18:00 第三部:学生作品プレゼンテーション
-その後、学内にて懇親会

◎第一部:講演 13:35〜14:05

山口良臣会員(名古屋市立大学芸術工学部教授)
タイトル『装置あるいは仕掛けとしてのアート』
要旨:作品とは、なにかを感じるための、あるいはいつもとは違った経験をするための装置(仕掛け)だ、と考えてみる。

◎第二部:研究発表(2件)14:10〜15:15

吉村いづみ会員(名古屋文化短期大学生活文化学科教授)
タイトル『R. W. ポールが捉えた英国 ―イギリス初期映画の題材について』
要旨: ロバート・ウィリアム・ポールは、バート・エイカーズとともにイギリスに商業映画を導入した最初の英国人である。ポールが1896年から1900年に撮影したフィルムの題材の推移を、質的・量的に考察したところ、興味深い結果が得られた。
今回の発表では、五年間にわたりポールが撮影した主要な題材を経年的に見ていくことによって、イギリスにおける初期映画の特徴を提示し、ポールの映画が<親近感のある、帰属意識としての国民性(ナショナル・アイデンティティ)>の生成にどのように関与していたかを明らかにしたい。

今井瞳良氏(名古屋大学大学院文学研究科博士課程前期課程)
タイトル『居住空間イメージの戦後——1960年代団地映画における主婦を中心に』
要旨:団地は戦後の住宅不足を解消するために、1955年に設置された日本住宅公団によって、展開された。団地は1958年に『朝日ジャーナル』が作り出した「団地族」という言葉に象徴されるように、メディアによって形成されたイメージを伴って、人気を博していく。日本映画では、1960年前後から団地が登場するようになり、団地イメージ形成の一翼を担っていた。これまで、団地研究では、自治会が主婦たちを中心として展開されていたことが明らかにされてきた。また、映画の中の団地については、1970年代に登場する団地妻映画の主婦たちについての研究がなされている。本発表では、1960年代の団地映画において、主婦たちがどのように描かれていたのか考察する。団地の主婦たちは家電や住宅設備によって、立ち上がる身体を獲得するとともに、交流の場を階段や公園・集会場といった公共空間へと移していった。この身体と公共空間に着目して、『私は二歳』(市川崑監督、1962年)や『彼女と彼』(羽仁進監督、1963年)を分析することを通して、団地の主婦たちは母親であることに価値が与えられており、そうした主婦のあり方が政治性を持っていたことを明らかにする。

◎第三部:学生作品プレゼンテーション 15:30〜18:00頃

◉愛知淑徳大学
・character|アニメーション|2m|鈴木智捺(メディアプロデュース学部メディア表現コース 2年)
・rebirth|アニメーション|1m|佐野史織(メディアプロデュース学部メディア表現コース 2年)
・Tokoname night swim|アニメーション|6m|常滑ナイトスイム制作チーム(メディアプロデュース学部メディア表現コース 萩原ゼミ有志)

◉名古屋芸術大学
・INSIDE|映像作品|10m|山口諒 (大学院 同時代表現研究領域 1年)
・a Arched|映像作品|2m50s|和泉成彦 (デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 4年)
・日々を過ごすということ|映像作品|9m4s|田口愛子 (デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 2年)
・アイデンティティ•クライシス|映像作品|2m|村山季里子 (デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 4年)

◉名古屋学芸大学
・pm 04:28|映像インスタレーション|5m(プレゼン用映像の上映)|所遥菜(映像メディア学科 4年)
・prct-0204|アニメーション|4m55s|足立一馬(映像メディア学科 3年)
・しいれめ|アニメーション|4m20s|森あおい(映像メディア学科 3年)

◉情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]
・”Parking” HDⅡプロジェクトでの習作|映像|11m(プレゼン用)|伊藤大作(メディア表現研究科 1年)

◉静岡産業大学
・Attempt to iconographic representation of the character 2|インスタレーション|3m7s(ダイジェスト映像)|加藤誠(情報デザイン学科 4年)
・時の収束|映像作品(実写)|2m55s|大石雅人(情報デザイン学科 2年)
・モモタロウ|映像作品(アニメーション)|3m40s|松永大樹・奈加渉(情報デザイン学科 2年)

◉愛知県立芸術大学
・LANDMARKS|ビデオインスタレーション|24m(ループ)|中橋広光(デザイン専攻環境デザイン領域 4年)

◉椙山女学園大学
・去り行く芸|映像作品(ドキュメンタリー)|18m45s|井上知美(メディア情報学科 4年)

◎懇親会 終了後(学内にて)

◎会場へのアクセス

市バス
地下鉄東山線「本郷」2番のりばより名古屋市営バス「猪高緑地」行き乗車、
終点「猪高緑地(愛知淑徳大学)」下車(所要時間約15分)
http://www.aasa.ac.jp/guidance/map.html

お車の方
北門守衛室にて「映像学会中部支部」とお伝えいただくと、入場できます。

以上

2014年度中部支部第2回研究会

2014年度日本映像学会中部支部第2回研究会

日時:2014年12月6日(土)15:00〜17:30頃

会場:椙山女学園大学星ヶ丘キャンパス:文情棟319教室
〒464-8662 名古屋市千種区星が丘元町17番3号
http://www.sugiyama-u.ac.jp/sougou/access.html

講演ゲストとして、プロジェクションマッピングなどの「プロジェクタ投影技術」の研究にて注目されている、岩井大輔氏をお迎えします。プロジェクションマッピングに留まらず、プロジェクタ投影の応用について、具体的事例とともにお話いただく予定です。

◎講演
岩井大輔氏(大阪大学大学院基礎工学研究科准教授)
http://www-sens.sys.es.osaka-u.ac.jp/users/iwai/jp/

タイトル:プロジェクタ応用工学が切り拓く映像投影表現

講演内容:建築物等に映像を投影するプロジェクションマッピングを見る機会が急速に増えてきた。一方、今日のように広く認知される以前から、身の回りの様々なモノに映像を投影する表現技法には、アートの文脈のみならず、コンピュータ科学・システム工学といった工学的な研究領域においても数十年の歴史がある。本講演では、プロジェクタを用いた映像表現に関して、工学的な切り口でどのような研究がこれまでに行われてきたのかを解説し、さらに、現在取り組まれている様々な技術的限界への挑戦を紹介する。

◎研究発表1
河原崎貴光会員(徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部
総合科学部併任准教授)

タイトル:GISを応用したインスタレーションの制作と地域社会での活用

要旨:建物形状のGISポリゴン情報に航空レーザー測量(国土地理院所蔵)による高さ情報を加えて作成した3次元データを粉末積層プリンターで出力したものに、色面化した津波浸水想定ハザードマップ(徳島県所蔵)を投影し、USBマイクロスコープを使用して任意の場所を映し出すことで、津波の高さ予測映像を実物大で投射するインスタレーションの制作に関する報告と、地域社会での活用の可能性を考察する。本研究は「津波浸水深度の仮想体験装置」として徳島大学でGIS研究を専門とする塚本章宏氏との共同研究である。

◎研究発表2
岡川卓詩氏(広島国際学院大学情報文化学部情報デザイン学科講師)

タイトル:「〜のある風景」シリーズにおけるポップアートの境界線

要旨:インターネット上の写真や動画映像を採取し、画像編集ソフトまたは動画編集ソフトを用いて、絵画や映画、アニメーションなどのイメージ図像をコラージュするプロセスで「〜のある風景」シリーズは制作を行っている。本発表では、これらの制作工程を1950年代半ばに登場したポップアートにおける大衆イメージや文脈から考察を行う。

◎スケジュール
-15:00~16:10 研究発表(2件)
-16:20~17:10 ご講演
-17:10~17:30 ディスカッション

-18:00~ 懇親会(星ヶ丘駅近隣)

以上

2014年度中部支部第1回研究会

2014年度日本映像学会中部支部第1回研究会
主催:日本映像学会中部支部
共催:静岡産業大学

下記の通り、2014年度中部支部第1回研究会を開催いたします。
講演ゲストとして、「ビッグデータ」と社会との関わりという新領域でご活躍の渡邉英徳氏をお迎えします。
多数の皆様の参加をお待ち申し上げます。また、学会員以外の方の参加も歓迎いたします。入場は無料です。

日時:2014年9月27日(土)
会場:静岡産業大学 SSU磐田駅前学舎

〒438-0078 静岡県磐田市中泉一丁目6番地16(JR磐田駅北口徒歩2分,天平のまち4F)
TEL 0538-37-0161
http://www.ssu.ac.jp/department/management/facilities_ekimae.html

■ ご講演:渡邉英徳氏(首都大学東京システムデザイン学部准教授)

http://labo.wtnv.jp/

■ ご講演タイトル:「データを紡いで社会につなぐ」

■ ご講演内容:

注目を集める「ビッグデータ」と社会の関わり方を考察し、「ビッグデータ」がどのように社会に活用されていくべきかを、著書『データを紡いで社会につなぐ』の内容に添って、「東日本大震災アーカイブ」から近作「台風リアルタイム・ウォッチャー」などこれまでの仕事を振り返って解説する。

■ プロフィール

情報アーキテクト.情報デザイン,ネットワークデザインを研究.「ナガサキ・アーカイブ」「ヒロシマ・アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」などを制作.沖縄県事業「沖縄平和学習アーカイブ」では総合監修を担当.講談社現代新書『データを紡いで社会につなぐ』などを執筆。
http://www.huffingtonpost.jp/hidenori-watanave/

■ 研究報告1:葉口英子会員(静岡産業大学)
タイトル:アニメ映画『AKIRA』の音楽と映像の符合を読み解く
要旨:日本のテレビアニメ、劇場版アニメが国外でも広く受容され、高い評価を得るようになって久しいが、日本の劇場版アニメが世界に認知されるきっかけとなった作品として挙げられるのが、1988年に公開された大友克洋原作・監督の『AKIRA』である。
本作品は、近未来都市を舞台に繰り広げられる複雑な物語が、鮮やかな色彩とともに繊細な線描とスピード感溢れる密度の高い映像表現で示される。この『AKIRA』の斬新な映像表現は、実写映画にも少なからず影響を与えたという話は有名だ。また一方で、作品全編にわたって鳴り響く芸能山城組(以下、山城組と表記)の音楽・音響効果も独特な作風で、その迫力ある映像と相まって一層の臨場感を与えるものとなっている。本作品が国内外でも高く評価される理由は、映像表現のみならず音楽表現の質の高さを印象づけるものであったからだといえよう。
本作品で基調となる音楽は、バリ島のガムランやケチャ、日本の能や声明をはじめとする発声法や器楽演奏に着想を得て、当時のシンセサイザーやレコーディング技術を駆使し、斬新な発想と手法でもって制作されたものだ。そして、これら『AKIRA』の音楽・音響効果は、作曲・指揮・音楽監督を担当した山城祥二率いる山城組の音楽活動に依るところが大きい。
本報告では、『AKIRA』の映像と音楽の関連について、特に音楽表現の側面から読み解くことを目的とする。まず『AKIRA』の音楽を担当するまでの山城組の音楽活動に着目する。次に作り手の言説を通じて、音楽の制作過程、音楽と映像の編集過程をみる。最後に作品からいくつかの場面を紹介し、音楽と映像の相乗効果を確認する。以上の手続きから『AKIRA』と山城城二(山城組)の邂逅の背景にあった経緯と両者の符合とはいかなるものであったか説明したい。

■ 研究報告2:黒田皇会員(大垣女子短期大学)
タイトル:山県市アニメーション作成・活用事業への参加報告と考察
要旨:岐阜県山県市では、市内企業のイメージや認知度の向上、市内企業間の連携促進、域外企業との新たなビジネスの創出を支援することで、市内企業の成長を促し、市民の雇用の確保を図ることを目的とした「BtoBマッチングサイト構築及び活用事業」の運営に向けた準備をしている。
その一環として、市内の水栓バルブ関連企業を全国へPRするために、岐阜水栓バルブ発祥を題材としたアニメーションを作成することとなった。それは、岐阜県より補助金の出る緊急雇用創出事業の一環である為、4名という少人数かつ、アニメーション制作未経験者を含む人員の構成となった。
本発表では、アニメーション指導の活動記録をまとめ、その映像教育における可能性について考察する。
アニメーションは「シナリオ、絵コンテ、レイアウト、原画、動画、彩色、コンポジット、編集」と多数の工程が必要なため、今回は少人数ということで、1人が負担する領域は多岐にわたることとなった。
発表者は、スタッフ教育、環境指導(人員配置、設備、作業フロー)など制作のベース作りから作画の作品管理(品質・工程管理)までを担当した。特に作業フロー構築とスタッフ教育、作業領域の設定に注意を払った。大人数で制作する場合、一人の作業領域を制限し、一律に作業工程を割り振り進めているが、今回は、独自の作業領域を設定したことにより、質の標準化が可能となった。また、「教育プログラム」を準備し、指導したことで、一層の質の標準化を進め、情報の共有化をスムーズにした。
一連の活動を通じて、「教育プログラム」を準備し、作業領域を設定するなどの措置を講じたことで、少人数でのアニメーション制作の可能性の広がりを考察出来た。

■ スケジュール
13:00 受付開始
13:30 あいさつ(静岡産業大学学部長)
13:35-14:35 研究発表(2件)
休憩
14:50-15:50 講演(渡邉英徳氏)
15:50-16:30 ディスカッション
16:45 支部総会
終了後 懇親会(浜松駅近辺)

以上。

2013年度 中部支部第3回研究会

日時:2014年2月13日(木)13時30分~18時30分頃まで

会場:中京大学 名古屋キャンパス 1号館6階:162教室
スケジュール:
13:30-15:00 第一部 特別企画トークセッション
15:10-16:00 第二部 研究発表
16:10-18:30 第三部 学生作品プレゼンテーション

※18:30以降:学内にて懇親会の予定
◎第一部 特別企画トークセッション「幸村真佐男の情報と芸術(仮)」 (13:30-15:00)
メディアアートのパイオニアである幸村真佐男氏の作品をめぐって、ディスカッションの場を設定します。
-13:30-14:00 水野勝仁会員(名古屋芸術大学非常勤講師)
-14:00-14:30 茂登山清文会員(名古屋大学大学院情報科学研究科)
-14:30-15:00 座談会(パネラー:幸村真佐男+水野勝仁+茂登山清文 / 司会進行:和田伸一郎)
◎第二部 研究発表 (15:10-16:00)
「映像としてのGoogle Maps」
水野雄太会員(情報科学芸術大学院大学修士課程)
要旨:
「イメージの氾濫状態」と言われる今日の社会の中で、私たちは映像をどのように見ているのだろうか。日常生活の便利なツールとして広く使用されるGoogle Mapsの衛星写真やストリートビューの映像アーカイブは、その膨大な量において現代の映像環境を考察する上で看過することのできない存在である。現代の アーティストは、このような遍在的・網羅的な映像のなかに、現代を表象する「風景」を見出している。
Google Mapsの映像を用いた作品の分析を通じて、今までの記録的な映像とは異なる性質をもったGoogle Mapsの性格を明らかにする。
「過去の展覧会の仮想的なオンサイト体験」
稲垣拓也会員(名古屋大学大学院博士前期課程)、茂登山清文会員
要旨:
情報技術の発展により、1990年代から美術館、博物館において、収蔵品のデジタルアーカイブ化が急速に進み、アーカイブの収集と利用の面でデジタル技術を用いた試みがなされてきた。このような背景の中、本研究では、アーカイブの利用の面に注目し、AR技術を用いて展覧会アーカイブをオンサイトで体験するシステムを開発した。
このシステムの目的は、展覧会や作品についての多様な理解や新たな気づきをもたらすことである。 システムは、ある展示空間を想定し、カメラのついたデジタルデバイスを利用者が壁面に向けることにより、過去にそこでおこなわれた展覧会の風景を、アーカイブ化された画像から呼び出しデバイスのスクリーン上に表示するものである。システムの実証のため、2013/11/25 – 29の期間、名古屋大学教養教育院プロジェクトギャラリー「clas」において「clas」AR-chive展を企画し、実験をおこなった。「clas」AR-chive展では、アート作品を実際の会場に展示し、その作品をARマーカーとして利用し、システムを機能させた。また、ARで表示させる過去の展覧会ごとに計7個のiOSアプリを制作した。そしてシステムの利用者に対してアンケート調査を実施し、46の回答を得て、それをもとに考察を加えた。アンケートでは、約5割の回答者から、システムを利用することによってなにか発見や気づきがあったとの結果が得られた。そして、記述回答の中では、被験者にとって普段の自分の鑑賞行為自体をかえりみるという、展覧会の多様な見方へ繋がる可能性が見られる回答を得られた。

◎休憩(16:00-16:10)
◎第三部 学生作品プレゼンテーション(16:10-18:30)※1校20分以内
参加校
-愛知淑徳大学
-静岡産業大学
-情報科学芸術大学院大学(IAMAS)
-椙山女学園大学
-中京大学
-中部大学
-名古屋学芸大学

※18:30以降:学内にて懇親会(予定)
◎会場へのアクセス
会場へは公共交通機関でお越し下さい。

[交通アクセス]中京大学 名古屋キャンパス
名古屋市営地下鉄 八事(やごと)駅5番出口 徒歩0分
(アクセスマップ)
http://www.chukyo-u.ac.jp/information/access/index.html

[会場の教室]
名古屋キャンパス1号館6階:162教室
会場の場所に関しては下記のリンク先をご確認ください。
http://www.chukyo-u.ac.jp/information/facility/g1.html


学生作品プレゼンテーション上映リスト

◉愛知淑徳大学
joshikousei|web | インスタレーション | 岩堤彩乃 (メディアプロデュース学部 3 年)
he is | アニメーション | 2min | 小串朋子 (メディアプロデュース学部 3 年)
children/wars | アニメーション | 2min | 丹羽彩乃 (メディアプロデュース学部 3 年)
植物のひと | 映像 | 1h10min(本編 ) | 本多結衣 (メディアプロデュース学部 4 年)
※出力:PC

◉静岡産業大学
カナブンと自分 | 映像 | 6m57s | 遠藤 崇・望月勇昂・柴田祥吾 (情報デザイン学科 3 年)
Viela | 映像 | 2m22s | 塚本純平 (情報デザイン学科 3 年)
アシナシ | アニメーション | 6m30s | 山田将大 (情報デザイン学科 3 年)
※出力:DVD, PC

◉椙山女学園大学
野菜とイチゴのダンス , クリスマスカード | ストップモーション / スクラッチプログラミング作品 | 椙山女学園大学付属小学校アフタースクール「デジタルクリエーション」受講生及び、文化情報学科 4 年生・3 年生有志によるボランティア(森・粟根・上原・大嶋・大野・渡邉・山下)
日々のリズム♪ | 映像 | 3m48s | 川本千紘 (文化情報学科メディア情報専攻 4 年)
※出力:PC, DVD

◉中京大学
variation | 映像 | 1m40s | 星和貴 (メディア工学科 曽我部ゼミ)
影の軌跡 | インスタレーション | 浅井翔太 (メディア工学科 大泉研究室)
diffusion cloud chamber | インスタレーション | 加藤明洋 (メディア工学科 上芝研究室)
※出力:PC

◉名古屋学芸大学
少年たちが集まるとき | 映像インスタレーション(シングルモニタバージョン) | 10m30s | 菅森謙太(映像メディア学科 4 年)
実験1 | メディアインスタレーション | 立松亜也奈(大学院メディア造形研究科 1 年)
※出力:PC

◉情報科学芸術大学院大学(IAMAS)
TODAY FUKUSHIMA 0819-26 | 映像 | 11m | 伊藤 遼(メディア表現研究科 2 年)
※出力:Blu-ray

◉中部大学
Dead of Familia | 映像|5m20s | 苅安 蘭, 服部智仁 (人文学部コミュニケーション学科)
※出力:DVD

2013年度 中部支部第2回研究会

日時:12月14日(土)15:00〜

会場:名古屋文化短期大学C館3階 ハイビジョンホール(C301)

(名古屋市東区、地下鉄東山線新栄駅すぐ。)

—–

■スケジュール

・15:00〜16:00 研究発表・研究報告

発表者:林桃子会員(名古屋芸術大学デザイン学部非常勤講師)

タイトル:「写真の焦点と注視点からみたイメージの領域」

発表要旨:イメージを見ること,あるイメージとあるイメージが似ていると受けとめること,そこから何かしらか気づくこととはどういうことか,その理解の仕方や想像性などについて,内容に基づくイメージリトリーバルの手法を用いて研究を進めてきた.今回は写真を見る時に人がどのような領域を注目しているのか,焦点と注視点の関係から調査する.アンケートによる実験とアイトラッカーを用いた実験の結果からイメージの領域についての考察を行う.

報告者:伏木啓会員(名古屋学芸大学)

タイトル:「映像インスタレーション”waltz / ワルツ”ー中川運河におけるアートプロジェクトの報告」

発表要旨:2013年11月8日~10日に中川運河(名古屋市)にて行われたアートプロジェクトの報告である。
中川運河は、名古屋港と名古屋市中心部を結ぶ、全長約8.2kmの川である。大正から昭和にかけて、工業都市として発展していた名古屋の物流を支えるため、1926年(大正15年)に着工し、7年間かけてつくられた。しかし1960年代以降、貨物の輸送形態が水上から陸上へと移行するのに伴い、運河を利用する船舶隻数が減り、現在では物流としての役割はわずかなものとなっている。また、運河護岸の建築物も老朽化し、立て直しや修復等の何らかの対策が必要となり、名古屋駅周辺の再開発とともに大きく変わろうとしている。そのような背景を踏まえ、本プロジェクトでは、中川運河およびその周辺を映像によって記録し、現在の運河の持っている視覚的価値を残すことを試みた。また、それらの映像を、水上に設置したスクリーンに投影し、映像インスタレーションとして展開させた。

・16:00〜17:00 ご講演

堀潤之先生(関西大学)

タイトル:「歴史家ゴダール――『ゴダール・ソシアリスム』再考」

ご講演要旨:

ジャン=リュック・ゴダールの『ゴダール・ソシアリスム』(Film socialisme, 2010)は、『映画史』(Histoire(s) du cinéma, 1988-98)以降のゴダールの歩みで、まぎれもなく最も力強く、ラディカルで、密度の濃い作品である。本講演では、この作品で演じられているイメージの異種交配の様態にも目を向けつつ、パレスチナ/ユダヤの観念連合を核として、より根本的な次元でいかにゴダールの歴史的想像力が作動しているかを解明する。『映画史』で頂点に達したかに思われたゴダールの歴史叙述の方法論は、この作品で新たな展開をみせることになるだろう。

・17:00〜17:30 ディスカッション

・18:00〜              懇親会
—–

*地下鉄、徒歩でお越しの方。

正門を通過し、右手の入り口から入ってください。そのまま進むとエレベーターがあります。(左手にはガラス天井のアトリウムが見えます)エレベーターで三階に上がり、左に進んだ最初のドアが会場になります。

*お車でお越しの方(駐車場について)

来客者のための駐車場はありませんが、周辺にコインパーキングが多数あります。お車で来場の方はそちらをご利用ください。

以上。

正門を通過し、右手の入り口から入ってください。そのまま進むとエレベーターがあります。(左手にはガラス天井のアトリウムが見えます)エレベーターで三階に上がり、左に進んだ最初のドアが会場になります。
駐車場について:都心型キャンパスですので、来客者のための駐車場はありませんが、周辺にコインパーキングが多数あります。お車で来場の方はそちらをご利用ください。

2013年度 中部支部第1回研究会

日時:2013年8月3日(土)14時~18時
会場:名古屋大学情報科学棟第1講義室
(名古屋市千種区不老町〒464-8601 地下鉄「名古屋大学」下車1番出口より西へ徒歩6分,下の地図のA4③)

■ スケジュール

14時         あいさつ
14時5分   研究発表3件(詳細は下記参照)
(15時35分-45分     休憩)
15時45分  remoによる講演(詳細は下記参照)
16時45分  ディスカッション
司会:宮下十有会員(椙山女学園大学文化情報学部メディア情報学科)
ディスカッサント:森田剛光会員(名古屋大学大学院文学研究科博士研究員),青山太郎会員(名古屋大学大学院国際言語文化研究科博士前期課程修了),稲垣拓也会員(名古屋大学大学院情報科学研究科博士前期課程)
17時20分  支部総会
17時30分  全学教育棟中庭のフェリーチェ・ヴァリーニ作品見学
18時          中華料理店「香蘭楼」で懇親会

——-

■ 講演者・タイトル

・ remo

「『野生のアーカイブ』の方法論

– オールド・ビジュアルメディアのアーカイブプロジェクト、AHA!の実践 -」

■ 講演要旨

近年、コミュニティの記録・記憶を次代に継承することの気運が、国内において急速に高まっています。それに伴い、博物館(美術館)・図書館・公文書館などに よって確立されてきた従来のアーカイブ構築の理論と実践の外側で、NPOなどを主体としたアーカイブの実践が草の根的に萌芽しています。
このような市民参加型のメディア実践は、東日本大震災を契機にますますその意義を高めており、わが国のアーカイブ実践における新しい潮流を形成していくことが予想されます。しかしながら、解決すべき課題やさまざまな障壁も山積しており、いまだ発展の途上にある状況です。
本講演では、2005年から大阪を中心に独自の発展を遂げてきたアーカイブプロジェクト・AHA!の取り組みを、[収集・公開・保存・活用]といった一連のワークフローのプロセスを辿りながら、当事者みずからご紹介します。そして、国内における諸処のアーカイブ実践における本事例の独自性を明らかにすると ともに、その可能性—あるいは「光の遅さ」について—を皆さんと分かち合いたいと思います。

■ プロフィール

AHA![ Archive for Human Activities / 人類の営みのためのアーカイブ ]
パーソナルな記録に潜在する社会的な価値に着目し、それらの収集・公開・保存・活用をめざす試み。「想起」という集合的行為を媒介とした「場づくり」の創出をめざし、独自の方法論でアプローチしている。remo[記録と表現とメディアのための組織]の事業の一つとして、2005年に始動。大阪を拠点にしつつ、全国各地で展開中。昭和30〜50年代にかけて一般家庭に普及した「8ミリフィルム」をアーカイブの対象にしている。アーティスト、デザイナー、研究者など、様々なバックグラウンドをもったメンバーによって運営されており、プロジェクトごとにチーム編成を流動的に行いながら展開している。

http://www.remo.or.jp

http://blog.livedoor.jp/daigo8miri/

http://coop-kitakagaya.blogspot.jp/

■ 研究発表者・タイトル

・森田剛光会員(名古屋大学大学院文学研究科博士研究員)

「映像活用によるミュージアムの再生:インドネシア・バリ島トゥガナン村の事例」

発表要旨:

本研究発表は、映像の活用を通じて、長年放置されていたミュージアムの再生をはかる目的で実施したプロジェクトの報告とその考察である。プロジェクトの対象であるトゥガナン・プグリンシンガン慣習村は、インドネシアのバリ島東部に位置する。1963年アグン山の噴火により、農業から観光業を生業に加えた。スハルト体制下の観光開発の流れに乗り、バリの「原住民」文化を残す村として広く宣伝され、国内外から観光客、文化研修の学生らが常に訪れる観光と共に生きる村落である。
しかし、村の文化を伝える方法を模索する中、村の長老らは、多数訪れる人々の質問の相手役に引っ張り回され疲弊していく。1990年代、その打開策として村内に博物館の建設計画が立ち上げられたが、バリ島の高温多湿の環境下で収蔵品の保管、管理の課題を解決出来ないまま、建物の建設途中で中断された。
2010年、村のリーダーの一人(司祭)を中心に、前計画の反省から現物展示の博物館ではなく、自分達の文化を映像として蓄積し、自分達の力で自文化を発信する情報センターとしての機能を重視したミュージアムの再生ができないかという話が持ち上った。村落の人々と共同で計画が練られ、その一つとして「バリ島の先住民村落デジタル・ミューアム建設にむけた若手人材育成プロェクト」 が、KDDI財団の助成を受け実施された。
発表者は、本プロジェクトに、映像技術者、映像人類学者として参画した。 本発表では、本プロジェクトでの村落内での組織作り、機材の選定、映像制作のフローを紹介すると共に、プロジェクトを通じて村落の人々の経験に注目し、レンズを通して自分の世界を見る経験と、ビデオカメラ、編集環境というツールを独自に持つことの意味を考察する。

・青山太郎会員(名古屋大学大学院国際言語文化研究科博士前期課程修了)

「知的探求の方法としての映像制作の可能性について

−宮永亮『arc』にみられる記憶の表象」

発表要旨:

デジタル技術の発達と普及によって私たちの映像体験は一見きわめて多様化したが、それにともなって日常に膨大な数の映像が氾濫し、それらを無批判に消費・再生産することで私たちの思考が抑圧されるという事態がしばしば指摘されている。
本発表は、思考を賦活するメディアとしての映像との関わり方を考察する契機として、映像を作る過程において生じる思考や知について論じる。
その参照項として本発表では映像作家の宮永亮の制作プロセスに注目する。宮永の制作手法は、ビデオカメラで撮影した実写映像を素材とし、PCでミックスやエフェクトを繰り返しつつ複数の映像レイヤーを重ね合わせるというものである。宮永が2011年に発表した『arc』(HD, 7min. 30sec.)は、震災前後の東北地方の風景などを重層的に組み合わせることで、それらの映像の間の断絶した関係を再構築している。それは記憶―イメージを見る側の人間の記憶だけでなく、イメージとしてみられる側の世界の記憶―のあり方へのビジョンをもたらしている。
発表者は宮永へのインタビュー調査によって、彼の制作プロセスを分析・構造化し、そこからいくつかの特性を抽出した。本発表では、それらがどのように制作者の思考に関わり、その制作プロセスを経ることでどのような知が創造されるかについて、『arc』イメージがもたらす記憶の問題を通じて論じる。

・稲垣拓也会員(名古屋大学大学院情報科学研究科博士前期課程)

「アーカイブ化された展覧会をARで体験する」

発表要旨:

過去におこなわれた展覧会を、ARを利用して実地にて体験できるシステムを開発している。システムでは、展覧会を仮想的に再現したものをiPadのカメラを通して見るとともに、展示と作品についての情報を表示する。記録誌や記録映像とは異なるアーカイブの受容の機会を提供することで、展覧会についての多様な理解をもたらし、新たな気づきを得ることを目的とする。


以上。

2012年度 中部支部第3回研究会

日時:3月8日(金)13時30分~17時45分
会場:名古屋学芸大学 メディア造形学部 MCB210教室
(愛知県日進市岩崎町竹ノ山57 Tel: 0561-75-2955(代表)
http://www.nuas.ac.jp)

【第一部】研究発表
13時30分~14時40分
・「占領期における「国民」の表象とアイヌ――映画『リラの花忘れじ』(1947)の改稿の分析を中心に」
名古屋大学大学院博士課程後期課程 大竹瑞穂会員
発表要旨:
1945年、ポツダム宣言の受託により、日本の領域と国民の範囲は大きく変化した。戦後、単一民族国家という国家像が想像/創造される中で、「帝国」の経験が、そのナショナルな表象に関わることが指摘されてきた。しかし、この「帝国」の経験が、国内の異民族であるアイヌの表象にも影響を及ぼしたことは、これまで論じられてこなかった。
映画『リラの花忘れじ』(1947年、原研吉監督)には、GHQの検閲提出稿を含む5本の脚本・脚本梗概が残されている。本発表では、特に、雑誌に掲載された脚本、及び同時代のシナリオ・ブームに注目することで、映画検閲や映画界内の戦争責任をめぐる葛藤から、映画とは異なる脚本が雑誌に掲載されたこと、『リラの花忘れじ』では、GHQの検閲により表現出来なった中国や朝鮮といった地域の代りに、北海道を舞台とすることで植民地支配に対する罪の意識が表明されたことを明らかにする。一方で、テクストの異同からは、同じ「国民」であるアイヌが抗議するという表象の背景に、敗北のトラウマ、つまりアイヌや他の被植民者の抵抗・独立に対する恐怖があったことが見えてくる。本発表では、これらの表象を通じて、どのように戦後「日本」のアイデンティティがつくり上げられたのか、明らかにしたい。

・「セル/デジタルをめぐるイメージの隔たり――テレビアニメとニューメディア」
名古屋大学大学院博士課程前期課程 坂井辰司氏(ゲスト発表)
発表要旨:
日本のリミテッド・アニメーション(アニメ)の現場にデジタル技術が導入されはじめたのは、1970年代以降のことだった。その後、約40年が経った現在、アニメでデジタル技術を用いることは、もはやあたりまえなこととなっている。本発表では、そのような状況下で制作・製作されるアニメが、デジタル(ニューメディア)技術とどのような関係を切り結んでいるのかと問う。この問いに応答するため、トマス・ラマールが、フェリックス・ガタリの「機械」概念を下敷きにしつつ行った一連のアニメ研究(「アニメ機械」論)に注目する。その中で提出した「隔たり」という概念と、これを発展させたマーク・スタインバーグの論文の批判的な検討を通して、セル/デジタルという「隔たり」を新たに概念化し、この「隔たり」が具体的にどのように操作されているかを、『ギルティクラウン』(2011-2012年)という一連のテレビアニメ・シリーズの分析を通して考察する。

【休憩】14時40分~15時(プレゼンテーションの準備・機材確認)

【第二部】学生映像作品プレゼンテーション(上映作品リストは最下段に記載)
15時~17時45分頃
参加校
・愛知淑徳大学
・静岡産業大学
・椙山女学園大学
・中京大学
・名古屋市立大学
・名古屋学芸大学
・名古屋芸術大学
・名古屋大学

【懇親会】18時15分〜
研究会会場にて。
会費:一般会員1500円、学生500円

【会場へのアクセス】
<公共交通機関でお越しの方>
東山線「上社」駅と、鶴舞線「赤池」駅より、スクールバスが出ております。両駅とも、大学までの時間は15分ほどとなります。乗車時に、運転手に「学会での来校」の旨お伝えいただき、書類に記載頂くことで、乗車できます。スクールバスの時刻表は下記のPDFにてご確認ください。
http://www.nuas.ac.jp/download/2012/2012bustimetable_spring.pdf
<お車でお越しの方>
はじめに正門の「守衛室」にお越し下さい。そこで、駐車許可証をお受け取りください。来客用の駐車場の位置について、守衛より説明があると思います。

——————————————————-

【学生映像作品プレゼンテーション・リスト】

●静岡産業大学

閃光アポトーシス|映像|2m10s|荒川 沙紀(情報デザイン学科3年)

i ro o bi|アニメーション|3m23s|池谷 佳子(情報デザイン学科3年)

レイニーレイディー|アニメーション|3m52s|鈴木 千恵(情報デザイン学科3年)

SOUND GAME|映像|2m17s|高山 なつき(情報デザイン学科3年)

※出力:DVDPC

●中京大学

Flowing|映像|1m40s|福原 浩太(情報理工学部メディア工学科 4 年)

SCAN |映像|3m|佐野 雄祐(情報理工学部メディア工学科 4 年)

MINE!|映像|2m|伊藤 安見(情報理工学部メディア工学科 4 年)

CABOTCG 映像|2m|小池 藍(情報理工学部メディア工学科 4 年)

Audio Font|インタラクティヴ・インスタレーション|加藤 貴晴(情報理工学部メディア工学科 4 年)

GHOST|オーディオ・インスタレーション|松田 智也(情報理工学部情報知能学科 4 年)

※出力:Blu-ray+PC

●名古屋学芸大学

リビング・ダイニング・キッチン|映像(映画)|15m|小林 亮公(映像メディア学科 映画ゼミ 4 年)

※出力:Blu-ray

●愛知淑徳大学

パラレルシティ|アニメーション|2m|丹羽 彩乃(メディアプロデュース学部2年)

COLOR|映像|5m|野中 麻利 , 安藤 優帆 , 金田 ひなた(メディアプロデュース学部3年)

union|映像|2m|上野 奏(メディアプロデュース学部3年)

トンチンカン|映像|3m|本多 結衣(メディアプロデュース学部3年)

DICTIONARY|映像|5mSTUDIES(愛知淑徳学生9人による映像制作チーム / メディアプロデュース学部1~3年有志)

※出力:PC

●椙山女学園大学

Sound of 名市大~醸し出す音から 72 日後の音色~|映像(ドキュメンタリー)|13m17s|藤原 弘華(文化情報学部 4 年)

子ペンギンをさがして|ストップモーションアニメーション|7m3s|石山 舞子(文化情報学部 4 年)

※出力:PC/iPad

●名古屋芸術大学

バルカロール|映像|23m|山田 麻由(デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 4 年)

Sphere|アニメーション|2m|羽根田 穂乃(デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 3 年)

※出力:PC

●名古屋市立大学

鳥の網膜像のシミュレーション映像|写真|片倉 理(芸術工学部デザイン情報学科 4 年)

cube?|アニメーション|2m30s|勝田 麻美(芸術工学部デザイン情報学科 4 年)

コミュニケーションを目的とするメディアアート作品|インスタレーション|平山 奈月(芸術工学部デザイン情報学科 4 年)

音声からタイポグラフィを生成するアプリ|アプリケーション|内田 達也(大学院芸術工学研究科 M2

※出力:PC

●名古屋大学

ボディトーク|映像|62m|中野 翠(大学院国際言語文化研究科メディアプロフェッショナル・コース M2

One-dimensional Cells #2|映像|規定の尺無し|杉村 紀次(大学院情報科学研究科複雑系科学専攻創発システム論講座 M2

※出力:PC

●静岡産業大学
閃光アポトーシス|映像|2m10s|荒川 沙紀(情報デザイン学科3年)
i ro o bi|アニメーション|3m23s|池谷 佳子(情報デザイン学科3年)
レイニーレイディー|アニメーション|3m52s|鈴木 千恵(情報デザイン学科3年)
SOUND GAME|映像|2m17s|高山 なつき(情報デザイン学科3年)
※出力:DVD+PC
●中京大学
Flowing|映像|1m40s|福原 浩太(情報理工学部メディア工学科 4 年)
SCAN |映像|3m|佐野 雄祐(情報理工学部メディア工学科 4 年)
MINE!|映像|2m|伊藤 安見(情報理工学部メディア工学科 4 年)
CABOT|CG 映像|2m|小池 藍(情報理工学部メディア工学科 4 年)
Audio Font|インタラクティヴ・インスタレーション|加藤 貴晴(情報理工学部メディア工学科 4 年)
GHOST|オーディオ・インスタレーション|松田 智也(情報理工学部情報知能学科 4 年)
※出力:Blu-ray+PC
●名古屋学芸大学
リビング・ダイニング・キッチン|映像(映画)|15m|小林 亮公(映像メディア学科 映画ゼミ 4 年)
※出力:Blu-ray
●愛知淑徳大学
パラレルシティ|アニメーション|2m|丹羽 彩乃(メディアプロデュース学部2年)
COLOR|映像|5m|野中 麻利 , 安藤 優帆 , 金田 ひなた(メディアプロデュース学部3年)
union|映像|2m|上野 奏(メディアプロデュース学部3年)
トンチンカン|映像|3m|本多 結衣(メディアプロデュース学部3年)
DICTIONARY|映像|5m|STUDIES(愛知淑徳学生9人による映像制作チーム / メディアプロデュース学部1~3年有志)
※出力:PC
●椙山女学園大学
Sound of 名市大~醸し出す音から 72 日後の音色~|映像(ドキュメンタリー)|13m17s|藤原 弘華(文化情報学部 4 年)
子ペンギンをさがして|ストップモーションアニメーション|7m3s|石山 舞子(文化情報学部 4 年)
※出力:PC/iPad
●名古屋芸術大学
バルカロール|映像|23m|山田 麻由(デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 4 年)
Sphere|アニメーション|2m|羽根田 穂乃(デザイン学部デザイン学科メディアデザインコース 3 年)
※出力:PC
●名古屋市立大学
鳥の網膜像のシミュレーション映像|写真|片倉 理(芸術工学部デザイン情報学科 4 年)
cube?|アニメーション|2m30s|勝田 麻美(芸術工学部デザイン情報学科 4 年)
コミュニケーションを目的とするメディアアート作品|インスタレーション|平山 奈月(芸術工学部デザイン情報学科 4 年)
音声からタイポグラフィを生成するアプリ|アプリケーション|内田 達也(大学院芸術工学研究科 M2)
※出力:PC
●名古屋大学
ボディトーク|映像|62m|中野 翠(大学院国際言語文化研究科メディアプロフェッショナル・コース M2)
One-dimensional Cells #2|映像|規定の尺無し|杉村 紀次(大学院情報科学研究科複雑系科学専攻創発システム論講座 M2)
※出力:PC

以上。

2012年度 中部支部第2回研究会

日時:12月7日[金]18時~20時30分(研究会後、懇親会)
会場:名古屋市立大学芸術工学部(会場,北千種キャンパス)、管理棟3階A305教室。http://www.nagoya-cu.ac.jp/sda/1015.htm

■スケジュール
18:00~ ・第一部:
ゲスト発表者:マイケル・クランドール(Michael Crandol)氏
        (ミネソタ大学博士後期課程/名古屋大学)
タイトル:「中川信夫監督『東海道四谷怪談』(1959年):怨霊と象徴」

・発表要旨
 「四谷怪談」は、日本で最も有名なゴースト・ストーリーゆえに、日本映画史上何度も作品化されてきた。その中で最も高く評価されているのは1959年に新東宝が製作・配給した中川信夫監督の『東海道四谷怪談』だが、それは一体なぜだろうか。
 まず、「四谷怪談」という怪談の由来と変化に関して簡単に説明し、次に、中川監督作品以前に作られたものについて検討し、最後に中川監督の『東海道四谷怪談』の分析を試みたいと思う。特に登場人物の中で、お岩の幽霊が、本物の恐ろしい怨霊としても、また、主人公の内面的な罪の象徴としても同時に描写される点に注目する。どのような方法で中川監督はその効果を獲得したのか。これについて考えるために、中川監督によるバージョンの三年前に同じ新東宝スタジオで撮影された毛利正樹監督の『四谷怪談』(1956年)と比較する。特にお岩の幽霊が出てくる場面の形式的要素を比較すれば、中川監督の『東海道四谷怪談』が単なる怪奇娯楽ではなく、興味深いホラー映画と呼ぶに値すると発表者は考える。

18:30~ 質疑応答
18:45~ 休憩

19:00~ ・第二部:
講演 中沢あき氏(映像作家、オーバーハウゼン国際短編映画祭キュレーター)
講演タイトル:「オルタナティブな映像作品と社会の関係及び、非商業的映画祭の役割ー独・オーバーハウゼン国際短編映画祭の一例」

・講演要旨
 1954年に創設されたオーバーハウゼン国際短編映画祭(Internationale Kurzfilmtage Oberhausen)は、様々な形式やジャンルを超え、短編映画の独自性を紹介してきた映画祭であり、また映像作品の前衛性や実験性に特に注目することで知られる。インターナショナル、キンダーフィルム、ドイツ国内など複数のコンペティション枠及び、テーマプログラム、作家特集プログラムなど、作品数にして約200本が5日間に渡って上映され、観客動員数は毎年1万7~8千人程。ドイツの映画史にも重要なマイルストーンであるオーバーハウゼン宣言が行われた映画祭でもある。
 カンヌやベルリンとは違い、決して商業的な方向性にあるとは言えないこの映画祭が、市や州からの大きな公立の助成を受けながら運営を続けているのは何故だろうか。ドイツの社会における文化思想をヒントとして、映画また芸術文化と社会の関係性を、欧州でのオルタナティブ文化を巡る現状に触れつつ報告する。

20:00~ 20:30 ディスカッション
21:00~ 懇親会

以上。

2012年度 中部支部第1回研究会

日時:2012年9月15日(土)15時~18時
会場:中部大学名古屋キャンパス[三浦記念会館]ホール
 (愛知県名古屋市中区千代田5-14-22 鶴舞駅名大病院口(北口)下車徒歩1分)
 (*お車でお越しの方は、2,3台ほどなら駐車スペースがあるようですので、事前にご連絡ください。)

■プログラム前半:
15:00~15:10 当番校挨拶
15:10~16:10 瀧健太郎氏(早稲田大学)ご講演
16:10~16:40 ディスカッション
16:40~17:00 休憩
■プログラム後半:
17:00~17:30 小川真理子会員(椙山女学園大学)による研究発表
17:30~17:45 ディスカッション
■支部総会:
17:45~18:00 (2011年度予算監査報告、理事会報告、2012年度中部支部事業計画ほか)
■終了後、懇親会(鶴舞駅周辺)

■ご講演について
ビデオ・アーティストとしてご活躍中の早稲田大学・瀧健太郎氏(早稲田大学川口芸術学校専任講師/映像学会会員)をお招きし、氏が昨年、制作されたドキュメンタリー映画『キカイデミルコト』のダイジェスト版の上映と、日本のビデオ・アートについてご講演いただきます。
http://www.netlaputa.ne.jp/~takiken/
http://kikai-de-mirukoto.vctokyo.org/tag/瀧健太郎/
■ご講演の概要:
現在の日本のメディア・アート状況を見渡すと、産業化しやすいエンターテイメント(ガジェット)としての「メディア・アート」か、欧米のアートマーケットを意識した「アート系映像作品」に、大別されてしまうのではないだろうか。しかし、ビデオメディアの登場した60-70年代の数々の試みには、本来そのようなフレームに閉じない豊穣さがあったことが窺える。つまり、かつてのビデオアートと呼ばれたものには、産業化やアートを意識しないからこそ、表現としてのある種の純粋性や、「見る」という哲学的考察が常に意識されていたのではないか。
「キカイデミルコト」の制作を通して瀧氏が改めて実感された60-70年代のメディア状況から、今後の映像やメディアを用いた表現の可能性とその意義についてお話しいただきます。

■研究発表について
椙山女学園大学助手の小川真理子先生に、制作中のドキュメンタリー作品のダイジェスト版上映と、研究報告を行っていただきます。
■発表要旨
発表者は、2012年8月、フランスで行われた舞踏家、若松萌野氏のワークショップの模様を撮影、現在、彼女の表現活動についてのドキュメンタリー映像を制作中である。今回の発表では、映像の一部を紹介しながら作品の意図を報告する。
若松氏はニューヨークで活動後、拠点をヨーロッパに移し、近年は夏にノルマンディー地方にある自宅を開放して2週間の集中ワークショップを行っている。「私のダンスの基本は、とてもシンプルだ。それぞれの状況において、自分を取り囲むもの/自己の外にあるもの(the environment)に対して、誠実であろうとすることだ。そのためには、身体をとおして、その取り囲んでいるものそれ自体に語らせることである。それは、存在となり、身体性となり、運動となるだろう。」このように語る若松氏独自の「空間」と「時間」の理論が、ワークショップの参加者に対して、具体的にアプローチされる。そして、フランスだけでなく、イタリア、ギリシア、ポルトガルなど多様なヨーロッパの参加者たちによる、彼らの身体における試みも興味深いだろう。
「奇異な」と判断されがちな舞踏表現であるが、発表者は、とくに、若松氏のワークショップでの実践を映像化することで、そのような判断が想定していないような理論的奥行きを表すことを目標としたい。